2025.12.16
最近はすっかりレコード再生にはまり込んでしまっている。レコードといってもモノーラルレコードで、しかも困ったことにステレオレコードが発売される1960年前後、つまりステレオカッティングヘッドが実用化される以前のモノーラル用カッティングヘッドで作成されたレコードだ。
ステレオレコードが発売され始めた時期に同時に発売されていたモノーラルレコードは、ステレオレコードと同じ形状の溝──すなわちステレオカッターヘッドで作成され、左右同じ音が刻まれた“ステレオ溝モノーラルレコード”──がほとんどであったと推察する。
このあたりは正式な発表も無かったようで、ジャケットなどにも記載は無い。音の良いモノーラルレコードを区別するため、ここではあえて「真正モノーラル」と呼ばせていただく。同じソースのモノーラルレコードで発売時期の異なるもの同士を聴き比べれば、すぐに違いが分かる。発売時期が違えばテープの状態や使用機器、マスタリングの差などがあるため音が違うのは当然だが、それらを理解したうえで聴いてもなお大きな差がある。いずれ詳しく書くつもりである。
インフラノイズを始めて間もない頃にもレコードにはまっていた時期があり、本気でカートリッジの販売を始めようと走り回っていた。しかし現実的に、MCカートリッジの巻き線技術を独自に会得するのは困難だった。多くのメーカーが、カートリッジメーカーでの経験者が独立して始められていることからも、それがよく分かる。技術者でなくてもパートタイマーとして巻き線を経験された方が見つかれば何とかなったと思うが、すでに時代が変わり難しくなっていたため、泣く泣く諦めた。
皮肉なことに、今は日本だけでなく世界中でレコードが復活してきている。オーディオというのはマーケットの成長による利益追求が優先され、音楽的音質はさておき、新しい技術で大量生産を行うことが繰り返されるようだ。SPレコードではアコースティック録音から電気録音に移行したが、これは音量その他の点で技術的に進歩しており、音の退化とは言えないと思う。しかし再生においては、クレデンザやEMGなどの高級蓄音機から電気蓄音機への移行で、音楽的音質の退化がかなりあった。
これがオーディオ史における一度目の音楽音質劣化時代と言えるだろう。しかしSPレコードからLPレコードへの移行では、再生帯域が格段に広がる進歩があったため、音楽的劣化は表面化しなかった。音楽的な録音・再生能力はLPがSPを上回ったとは言えないのに、それを吹き飛ばすほどのオーディオ的音質差があったため、総合的な性能向上は圧倒的で、世の中に受け入れられた。
次が二度目の「オーディオ利益追求優先・音楽音質犠牲」の時代で、これがなんとステレオレコードの開発だった。圧倒的な聴感上の違い、立体音響化によってステレオレコードは誰もが認めた。しかしその陰で、真正モノーラルレコードの音楽再現能力はひっそりと姿を消していった。真正モノーラルの素晴らしい音楽的音質は、ステレオカッティングによるモノーラルレコード──実質ステレオレコードと同等の音質──にすり替わっていった。
そして三度目の音楽劣化が、レコードからCDへの移行である。それでもスーパーデジタル時代になった今、再びレコードが復活してきた。これは人間の音楽的感受性がいかに優れているかの証明でもある。同じように真正モノーラルレコードも復活して再発売してほしいが、ステレオカッティングマシンでさえノイマンなどの中古品が必要な現実を考えると、モノーラルカッティングマシンは探しても出てこないだろう。絶望的である。
さて前置きが長くなったが、今回の本題はここからである。私がモノーラルレコードにはまる直前は、ステレオカートリッジの改良にはまり込むと同時に、CDの録音再生にも没頭していた。CDレコーダーの音質改良に本気で取り組んでいたのである。
市販の外盤CDで、レコード音源から作成されたと思われるものと同じ音源の元レコードを再生し、それをCD化する。目標は、その再生音が市販CDを上回ることだった。もちろんカートリッジからADC、そして光ピックアップ兼レーザーカッター──要するにCD-Rレコーダーの光ピックアップ──まで改造した。結果に自信が持てたので音友達に聴いていただいたところ、全員が市販CDより優秀だと認めてくださった。
CDピックアップについては、光メカニズムの見直し、音楽的共振のコントロール、レーザー反射経路の単純化などが主である。もちろんWTPは常套手段だ。
音友達だけでなくインフラノイズのお客様にも聴いていただきたいと思い、ちょうど非買品のご希望があったので、厚かましくも勝手に同梱させていただいた。それが、これから紹介するHさんの試聴感想である。
このCD作成については販売する気は全く無い。あくまでデジタル技術への挑戦であり、その挑戦もごく内輪での遊びで、公開予定も無い。ただ、興味を持ってくださる方に聴いていただきたい気持ちは大きい。しかしCDもすでに時代遅れの技術であり、真正モノーラルレコードと同じくアナクロニズムなのだ。
以下、HさんのCD試聴感想をご紹介する。
Re: LACU-1感想・非売品応募
2025/11/10
秋葉さま
お世話になっております。
頂戴したCD-Rを
リッピングする時間がなかなか
とれませんでしたが、
本日ようやく聞くことができました。
前提として、私はレコードの
再生システムを持ったことがなく、
オーディオショウでしかアナログレコード
演奏を聞いたことがありません。
そのうえでですが、アナログレコードをCDに焼いて
こんなに音が良いディスクになるのかと驚きました。
時々微かにぱちぱちっとしたレコード特有のノイズがありますが、
まったく気になりませんし、とにかく音の厚みがすごいです。
古いアナログ録音時代のフィリップスのCDなどもいくつか
保有しておりますが、ガサガサで無機質は音がするものも多く
遠く最新録音に及ぼないという印象がをもっていました。
(フィリップスのイメージは逆で、CDの再生機として有名な
名機LHHシリーズ的な厚みがあって豊かな音を期待するのですが、
フィリップスレーベルのCDでそういう音が出せる手持ちのCDは
ほとんどありません。)
しかし、頂いたCD-Rはどうでしょう、
古いアナログ録音時代の音に期待するあったかい音といいますか、
厚みのある豊かな音が響き渡っています。
LHHシリーズで聴くCDはこんな音がするのかなぁ、
などと想像してしまいたくなる音です。
誤解を恐れずに申し上げれば
ハイレゾで購入したアナログ時代の録音のファイルに
きわめて近い感じがしました。
ちなみにディスクはRD-3で消磁した後、
頂いたCDクリーナーで処理、最後に静電気除去の刷毛でさっとふいて、
パイオニアのポータブル読み取り機(以前頂いた静電気除去シートを貼り付け済)
でNASに取り込みました。
リッピングでのLANケーブルは普通のエレコムのPC用ケーブルです。
NASからの再生はもちろんLANリベラメンテ、
ネットワークアンプ(LINN SELEKT DSM)
直前にはLACU-1装着済です。
スピーカーはLINNのAkudorik Passiveです。
このスピーカーがHPで連載されていた倍音の再生にすぐれた機体なのかは
私には判断がつかないですが・・・・汗
にしても、アナログレコードのCD-R取り込みで
こんな素晴らしい音がでるのであれば、レコード会社で
販売したほうがよいのではないかと思うぐらいでした。
貴重な体験をさせて頂き誠にありがとうございました。
体調に気を付けてこれからも素敵な
製品づくりを続けてください!
2025.12.19 追記
12.16のこの記事をお読み頂いたWさんから早速コメントを頂いたのでご紹介します。
Wさん有難うございました。今のところ賛同頂けた方はWさんだけですが、賛同頂け無くても心のすみに置いて頂けたらオーディオにきっと役立つと考えていますのでよろしくお願いします。
音楽の実在感を求めて ―― デジタル時代に再確認する「モノーラル」の深淵
私がオーディオ、そして音楽再生に求めているのは、単なる「音の綺麗さ」ではない。演奏者の息遣い、フレージングの無段階の変容、そしてホールの空間へ消えていく微細な残響の変化といった、**「音楽の生命力そのもの」**が途切れることなく届くことである。
思えばCDが登場した当初、グレン・グールドの『ゴールドベルク変奏曲』を聴いて愕然とした。そこに鳴っていたのは音楽ではなく、無機質な「音のようなもの」に過ぎなかったからだ。感情の機微を伝える音質のグラデーションが、デジタルという器の中で断片化され、死んでしまっているように感じられた。それ以来、私は長くCDから遠ざかることとなった。
近年のデジタル進化により、ようやく「音楽」として聴けるようにはなった。しかし、再びアナログレコードに向き合ったとき、そこにはデジタルでは決して到達できない領域があることを再確認させられた。
特筆すべきは、モノーラルレコードが持つ圧倒的な**「音の実在感」**だ。 筆者のいう「真正モノーラル」が最高峰であることはもちろんだが、たとえ1960年代以降のステレオカッターによるモノーラル盤であっても、同時代のステレオ盤に比べれば、そこにははるかに強固な実在感が宿っている。左右に音が分散されない分、一つの芯にエネルギーが凝縮されるからだ。
特に「声」の再現性には、言葉を失うほどの驚きがある。 録音された声がスピーカーの間に定位するのではなく、そこに血の通った人間が立っているかのような、生々しい肉声の力強さが迫ってくる。この「声のリアルさ」に触れるたび、私はモノーラル再生こそが音楽の核心を突いているのだと感じ、深い満足を覚える。
論理的な説明は専門家に譲るが、私の耳が感じる真実はシンプルだ。 「物理的な溝を、針が震わせて音を出す」。この物理的なエネルギー変換のプロセスそのものが、音響学的な数値を超えた「実在感」の絶対条件ではないだろうか。
ステレオの広がりも魅力的だが、一点から放たれる濃密な音には、時間を忘れさせ、いつまでも聴き続けていたいと思わせる磁力がある。この幸福な没入感は、最新のサブスクリプションをいくら重ねても得られない。
秋葉氏が語る「技術の進歩の影で失われた音」への指摘は、私のこれまでの違和感と完璧に一致する。デジタル全盛の今だからこそ、あえてモノーラルレコードという「震える音」の中に、音楽の真実が宿っていると私は確信している。
2025.10.15 2025.10.16追記
緊急案内です。
倍音構成についての記事をかなり書いてきました。スピーカーの選択が一番大切で自分が聴きたい音楽のためにスピーカーを選ぶための知識を書いてきたつもりですが内容が難解過ぎて、またまるで禅問答のようで理解出来ないという反応も有ります。しかし一生懸命、オーディオ業界ではタブーとも思われる内容を書きました。興味を持って読んでいただいておられる方への緊急案内です。早く知らせないと終わってしまうからです。
2025年、ワルシャワで催されているショパンコンクール、前回は日本人二人が入賞しましたが、今回は参加者も多く盛り上がっているのが感じられます。なぜ急にこんなになったのが不思議ですが前回のコンテストを題材にした映画が世界中で上映されたことも一因かも知れません。音楽的のレベルもこれが前回と同じコンクールかと思うほど審査員も信頼できそうな雰囲気です。用意されるピアノにベヒシュタインも加わったので興味深いのですが、不思議なことにシゲル河合がかなりの数で選ばれた理由にも興味が有り、私なりに専門家に聴いて情報も集めてみました。
なぜそれが倍音構成に関係有るのかですが、Youtubeでライブ中継されているコンテストを観る、聴くことで倍音構成とオーディオの関係がすぐ理解出来るからです。Youtubeは他の音楽専用の配信と比べ性能的には良く有りません。良くないから音が悪いというのでは有りませんが比較すると性能の高い配信より劣るのは確かです。それとブラウザによる音質の差や劣化も有り選択肢は少ないのですが、そんなことは忘れて観てください。また倍音構成はオーディオ的性能、ビット数、周波数帯域などによりヒアリング上の違いは有るのですが、スピーカー以外でのそれらの差はスピーカーの倍音構成再現能力と比べ遥かに少ないと言っても良い、それが倍音構成の違いなのです。だから気にせずYoutubeをメインシステムで普段のスピーカーから音を出して聴いて下さい。もし間に合わなくてコンクールが終わってしまってもYoutubeで聴きたい出場者の演奏は聴けますから心配は要りません。
スタインウエイ、ヤマハ、シゲル河合、ファツイオリ、ベヒシュタインの5種類のピアノが有ります。オーディオマニアの間ではピアノの音を捉えることも遊びとしては楽しくどの演奏のピアノはどれだったとか話題にもなります。しかしこのそれぞれのピアノを演奏を録音で聴いてブラインドで当てるのはなかなか難しいのです。経験の深いステージチューナーに質問しても、ブラインドで当てるのは自信が無いと言われます。しかしどのように鳴るかは掴んでいるから音色を聴くより、鳴りのパターンから判断すると当たることが多いと言われます。なんのことか解りませんが、経験豊富なのに録音された楽器の銘柄が解らないとはオーディオ装置が悪いからと考えたかったのですが、どうもそうでは無いみたい。今回のショパンコンクールでやっと全て理由が判明しました。まさに楽器での倍音構成の差、いや楽器だけで無く演奏家による倍音構成の差が浮かび上がったのです。
続く
2025.10.15
オーディオマニアや一般に方の言われるピアノの音の違いとは?例えばヤマハとスタインウエイを並べてその場におられた方がドレミのキーを押したら、ヤマハとスタインウエイのあきらかな差が解らない方はおられないと思います。またそれを録音して一般的なオーディオ装置で再生しても差は解りにくくなるもののやはり殆どの方が区別できます。しかしこれが演奏になると判別が難しくなるのです。この理由が今回のYoutubeで皆さんがお解りになるわけです。これはどうしてもショパンコンクールを観て予選通過した日本の若者を応援して下さい。
具体的にピアニストにより楽器の音が大きく変り、ピアノの種類の特定が難しくなる現象、また録音再生によってさらに特定が難しくなる現象ですが答えはもちろん倍音構成が変わるからなのですが、具体的理由を明らかにする前にグランドピアノの発声について解説しておきます。グランドピアノとアプライトはメカニズムが違いますがここではグランドピアノに限定してお話します。ドレミファのキーを押すとハンマーが動き、ピアノ線を叩いて音が出るのですがグランドピアノの場合はキーとハンマーは連結されていない、キーを押したら、キーがまるで引き金のような作用で弾のハンマーが飛び出してピアノ線を叩くのです。ピアノ線を叩く瞬間には指からハンマーが離れているわけです。ラケットでテニスボールを打ってドレミファに並べたピアノ線の一部に当てて音を出すのと同じです。当たる瞬間のコントロールは出来ないのです。
そんな構造ならだれがキーを押しても同じスピードなら同じ音がすると考えたくなりますが野球の投手と同じで変化球としてハンマーを飛ばしているのが名人級のピアニストです。実際どのようにしてそんなことを出来るのか?具体的な記述はまだ読んだことは無いのですが、ヒントとしてはロシアンピアニズムとかモスクワ音楽院とかのキーワードでその奏法の秘密にたどり着けるかも知れません。またグレングールドが習った師匠を調べて同じところに行きつくような気もします。先生でも生徒に教えられない、壁塗りや蕎麦打ちの技術みたいなものがピアノのタッチなのでしょうね。
実際同じピアノが奏者により音色が異なり、全く違うピアノに聞える現象が今回のショパンコンクールで体感出来ますから直ぐに観て下さい。こんな楽しいことはレコードやCDの鳴き比べでは簡単には出来ません。厳密にいえば同じスタインウエイでも奏者が変わる度に調律師が再調整したりするから状態も変わるわけですが、それは無視してください。
続く
2025.10.16
ピアノの固有の音色とは、誰がキーを押しても、叩く強さが同じであれば猫が弾いても子どもが弾いても同じ音が出るというものです。これが一般的なピアノの音であり、オーディオマニアでなくても誰もが判別できると思います。
スタインウェイは、軽く押しても敏感に反応し、高音がキラキラと澄んだ音を奏でます。倍音にそのような響きが現れるよう、構造的な仕掛けが施されています。ヤマハにも同様の仕掛けを模倣した構造がありますが、スタインウェイほど洗練されておらず、やや灰色がかった音色になります。そのため、誰がキーを押してもスタインウェイのようなきらびやかさは感じられません。
ファツィオリは、スタインウェイのきらびやかさをさらに強調し、より洗練された高級感を追求した印象です。これも猫が弾いても同じ音が出ます。一方、ほとんどのコンテスタントが選ばなかったベヒシュタイン。このピアノは、園児がキーを押してもきらびやかな音は出ません。音楽を理解し、技術を持ったピアニストが弾いたときに、意図したきらびやかな音が現れます。これは、ヤマハやスタインウェイのように高音に装飾的な響きを加える仕掛けが音響構造上存在しないためです。
今回は使用できませんが、ブリュートナーというピアノもあります。このピアノは高音部に一本余分に弦が張られており、ハンマーはその弦に触れません。これは共鳴用の弦で、スタインウェイやヤマハの仕掛けと同様にきらびやかさを加える目的ですが、基音と完全に調和・共鳴する音を付加する点が異なります。そのため、ブリュートナーのきらびやかさは猫が弾いても自然な倍音構成となり、基音に溶け込みます。
対して、スタインウェイやヤマハの倍音構成は、きらびやかさの仕掛けによって生まれる成分がすべて基音に溶け込むわけではありません。ブリュートナーとスタインウェイの倍音構成は明確に異なります。これは、別項で紹介するデッカのリボンツイーターとJBLのホーンツイーターの倍音構成の違いにもよく似ています。ここでピンと来た方は、すでにすべてを理解されていることでしょう。
まずは、好きな演奏をするピアニストを見つけていただきたいのですが、予選通過者と一次予選で落選したピアニストを、使用ピアノを基準に比較してみましょう。演奏の違いではなく、オーディオ的な聴き方でピアノの音色に集中すると、音色に大きな差があることが分かるはずです。予選通過者の中で、ピアノの音色をコントロールできているかどうか。ピアニストの腕前を直接判断することはできませんが、ふるい分けの基準にはなります。
予選落ちのピアニストの音は、先ほど述べたように、猫や子どもが弾いても出るピアノの個性音で演奏している方が多く、「これはヤマハだ」「これはスタインウェイだ」とすぐに分かります。しかし、予選通過レベルになると、自分の音を出せるようになり、「自分だけの音」とも言える美しく音楽的な音色が現れます。こうなると、「これはヤマハだ」と簡単には判別できません。ピアノ固有の音色に加え、タッチによって自分の音を創り出している、あるいは固有の音を巧みに活かして新たな音色を生み出しているからです。
その方法は、私にも、本人にも、ピアノ技術者にも言葉で説明するのは難しいでしょう。偉大なピアニストでは、スタインウェイと比べて決して良い音とは言えないヤマハのピアノから、信じられないほど美しい音色を引き出すリヒテルが思い出されます。もし彼が今回のコンクールに出場していたら、どんなピアノでも構わないということになるでしょう。このように、ピアニストの演奏による音色とピアノ固有の音色の違いが、ご自身のスピーカーから聴き取れたなら、倍音構成の理解ができている証です。ピアニストの技術による倍音構成の違いを、ご自身のスピーカーで確認できたということになります。
ここで、メインスピーカー以外に、周波数特性や過渡特性の面でメインにはしていないものの、捨てがたい魅力を持つ予備スピーカーがある場合は、ぜひ繋ぎ替えてみてください。たとえば、小口径のシングルコーンなどです。もしかすると、その方がピアノの音色の違いがより明確に聴き取れるかもしれません。
もしそのようなことが起これば、名もないシングルコーンの方が倍音構成に対して正直であるということになります。ヘッドフォンでも同様です。後付けのスーパーツイーターを使用している場合は、その配線を外してみてください。外した方が、上記の差がより明確に聴き取れる可能性があります(ただし、スーパーツイーターの追加によって倍音構成が改善されていた場合は、逆の結果になることもあります)。
今回のショパンコンクールを上手く利用して倍音構成を理解して理想のスピーカーをぜひ見つけ出して下さい。スピーカーで以外のオーディオ部分でも同じ手法は使えますが
スピーカーの倍音構成の正しさと比べて、影響だけを比べると遥かに大きな音楽再生への
倍音構成の害が起こるのが発声器としてのスピーカーです。もちろんマイクやカートリッジのように音波から電気への変換も同じ現象が有ります、他のオーディオ部分と比較して倍音構成の問題はとても大きいです。
2025.10.14
HさんからLACU-1の試聴感想を頂きました。ご注文頂き4ヶ月もお待ち頂いたようで申し訳ございませんでした。非売品のCDクリーナーをご希望ですので明日お送り出来るよう手配します。CDクリーナーはまだ在庫が有りますのでご希望の方は早めにご連絡下さい。インフラノイズ製品の使用経験は無いがこれから使ってみようとお考えの方もCDクリーナーをご希望でしたらご連絡ください。よろしく。以下Hさんの試聴感想です。
お世話になっております。週末に4カ月前に注文させて頂いたLACU-1を無事に拝受しました。去年のメインシステム用に続き、サブシステム用に2つ目をようやく導入できました。
サブシステムですが、ネットワークアンプにフルレンジというシンプルな構成であるためか、より一層LACU-1の効果を感じることができました。具体的にはカサカサした感じが無くなり、音がとてもなめらかになりました。また、音の重なりがよりほぐれて細かい音や録音の細工が聞き取れるような印象を受けました。
LANケーブルはリベラメンテを使用しておりますが、その能力を強化・補強したような印象です。まさにLANケーブルを正確(アキュライズ)にしているように感じました。
ケーブルはルーター直結でハブなども使っていないネットワークオーディオとしてはかなりズボラな構成ですが、音的にはとても満足です。
LACU-1はサブシステムに使うには少し贅沢な逸品ですが、導入してよかったですし、納期はかかりましたがお待ちした甲斐がありました。昨年導入したメイン用とともに大切に愛用していきたいと思います。
P.S. まだ在庫があれば、「CDクリーナー」のプレゼントを希望します。
2025.10.1
Kさんからスピーカーケーブル、スピーカーリベラメンテ SPL-7.8の試聴感想を頂きましたのでご紹介します。半年以上前にご注文いただいていたのですが、製造が思うようにいかず大変ご迷惑をおかけしてしまいました。他にもご注文頂いている方々にもご迷惑をおかけしていて申し訳有りません。予約の取れないレストランになってしまったと喜んでいるわけには行きません。こなせない注文は取らない方針ですが直販はしておらず販売網を通しておりますので思うようには行かない場合も有ります。可能な限り販売、受注状況についても掲載しようと思います。
以下Kさんからの試聴感想ですが3週間くらいのエージングの後、本格的な試聴感想が頂けるとのことなので楽しみです。よろしくお願いします。
スピーカーケーブル交換しました。ひと月ほど聴いてから感想を連絡させていただこうと思っていましたが、まずは2-3日の初感になります。平日の夜しか時間がないので、まだフルオケを聴けていません。80年代のJ-POPやクラシックギターなどを小音量で聴いている限りですが、優しい鳴り方で、低音が気持ちよく伸びます。目の前のもやが晴れたようにボーカルが存在感を持って語りかけてきます。ずっと求めていた「耳に美味しい音」が鳴っています。
実はオーディオの達人の方々のブログを読んでいて、インフラノイズスピーカーケーブルに行きつきました。しかし、貴社のブログを読んで、もう手に入らないのではないかと諦めていましたので、今回入手できて、本当に待った甲斐がありました。ありがとうございます。もう少し聴き込んでから、また感想を送らせていただきたいと思います。
システムの紹介が遅れましたが、CDディスクが主音源です。真空管の不調もあり、1年前にシステムを入れ替え、今はアキュフェーズのCDプレイヤーDP-450、プリメインアンプE-700、ウィーンアコのベートーヴェンコンサートグランデSEになります。電源及びXLRケーブルはアキュフェーズ純正です。今回のスピーカーケーブル交換でシステムは完成したかなと思っています。
システムを入れ替えてから、クラシック一辺倒だったのが昔のJ-POPも楽しく聴くようになってきました。普段は月2-3回はコンサートホールに出掛けてオーケストラ生演奏を聴いています。
2025.9.13
親友の弦楽器奏者に訊ねたら、なんと即答が返ってきました。グルーブはめちゃ大事や、それがあるかどうかで演奏の値打ちが決まる、予期せぬ答えでした。クラシックの楽器、ヴィオラを弾いてるくせにグルーブなんて理解してるの?
次々堰を切ったようにいつの演奏会は良かった、むちゃグルーブするから気絶しそうになったなんて言う。私にしたら変態かと感じて居る現役ピアニストやヴァイオリン奏者の来日コンサート。バッハやベートーベン弾きとは無縁の世界です。最近応援しているHimariさんの感想を尋ねたら、演奏内容では彼の共感を呼ぶ部分は?演奏レベルでは当然認めるが、まだ?の部分、大人になって今後はどうなるかと私も感じている部分、言葉では表現の難しい魅力の部分に期待しています。彼は辛口のコメントでしたが彼の価値観は全てグルーブ?なのでしょうか?私にはその辛口の意見を出された彼女の演奏、グルーブしない演奏は、逆に世にスレテいない天使のような清清しさでも有りますから、価値観の違う彼とはこの話題は終わりにしました。私にはグルーブは俗の部分でも有ると感じます、まあ命を失いかけてまだ半年だから少し抜けてきたのかな?ベートーベンみたいな人物が常にスイングするかいな!はっきり言うと、いろいろな人間がいる。また好き嫌いなんて本人が勝手に支配的に決めてると思い込んでるだけ、実は育ちの様々な要因の積み重ねなのに。これも命無くしかけてやっと解かったことなんです。
MJQのメンバーには来日時には食事を共に何度か、親しくして頂いてました。その頃は今よりもさらもジャズは聴いていません。失礼にも彼らに対して言ってました。私はホンマはジャズはよう解りません。それに対してJ.ルイスは優しく言ってくれました。お前は音楽解ってるから問題無い。良い意味に解釈しておきましたが、ここらにスイング、グルーブ、ノリの意味が有るのかも知れません。そういえばバッハの平均律の演奏をいろいろ聴いていた時期にJ.ルイスが平均律を弾いているのを聴いて、クラシックでどうしてスイングするのかな?と感じました。スイングしょうと弾いてるのでは無くて、勝手にスイングしてしまう、彼の身体の中に有る感覚だからスイングする平均律になってしまうと思いました。私にはスイングは聴いて解かるが体の中にはもともと無いと感じます。また音色が少し濁る?くすんだ音です、澄んだ音では無いです。音色もグルーブしています。何故タッチだけでこんな音に出来るのかな?日本人のダンスと外国人のダンスに違いにはこのスイングが壁になっていますね。私は子供の時から情けないリズムオンチだと自覚していました。脱線しました、すみません。
これに関連する?記憶をもう一つ、ある音大のそばにあるジャズ喫茶、マスターにジャズとクラシックの違いを訊ねました。一言で言いました、英語と日本語に違いと似ているが単にジャズは後打ちやねん、言葉や、それだけの違いや。あっているような、間違えているような良くわからない説明でした。
よく分からないジャズ専門用語?はこの辺にしておきます。Jさんは他の部分を説明してくださいました。「リズム楽器のアタックが無くなってしまった、ツイーターの質は悪く無くて品の有り過ぎる音なので、力感が無い、シンバルの快感がどこかに行ってしまった、リズムセクションが弱気になってのってくれない。ツイーターの領域は大事なんですね、これでもし中音ホーンもデッカに変わったらJBLを使う意味がすっかり無くなってしまうでしょうね。リズムセクションだけで無くてサックスが全くダメ、奏者の特徴も薄れるがタメの無い下手な吹き方になってしまった、歌わないなあ、ブローというか?吹き込みの圧力が足りない音が出る、総合的にジャズには向かないツイーターなのかな?でもリボンマイクはこのツイーターみたいな印象では無いから単に方式の違いで起こる結果では無く設計者の目的、音楽嗜好の違いで出た結果のようにも思える。とにかくこのリボンツイーターの値打ちは残念ながら私には全くわからないとしか言えません」
結局このような結果は周波数帯域や音圧の違いでは無いことは確かなのだが、では全てが倍音構成の違いによるのか?倍音構成の違いにも原因は有るのだが、振動板を動かすパワーがかなり違うこと、ホーンの設計その他の要因で倍音構成だけでの差とは言えないと考えられる、倍音構成がJBL2405の場合リング状振動板と独特のホーン形状により非整数倍的になっているのかも知れない。非整数倍の高次倍音が多いとリズム楽器には適しているのだがアンサンブルの為には?となることは考えられる。良いものほど天は二物を与えずなのだろうか? Jさんとは逆の立場の方の場合の実験はどうしても必要だ。次は正反対の実験をクラシックしか聴かれないCさんにお願いすることにしようと考えています。たしかJBLには古い時代のアルニコの大きな、ジャズ的な形状のツイーター075?とか有ったかな?真ん中のイコライザーはさらにジャズ的で、これもリング状振動板かも知れない?モチーフとしてのイメージだけでもクラシックとジャズは違うな、ジャズはオシャレでクラシックはダサい、日本国内だけやけど。
続く