2022.8.10
Hさんから本をお教え頂いた。ちょうどカートリッジにのめり込んでいるから降ってわいたようなタイミングだった。
株式会社 本の雑誌社発行
針と溝 斎藤圭吾著
オーディオの本というより写真集である。いつも思うが人が美しいと思うものはそれぞれに違う。豊かな感受性を持つ絵描きさんは人がなにげなく歩く道の脇に美しいものを常に観ておられるらしい。とてもそんな感性には及ばないが、車で旅行から帰り高速道路からおりて何日かぶりに見る自宅の近くの景色がまだ旅行先のような観える時がある。脳が慣れたものと初めて見るものを自動選択しているのだと思う。優れた感性の持ち主は自動選択に任せず、自分で切り替えて世の中を認識しているのだろうか?
見慣れているレコードやカートリッジが視覚的にもとても美しいものだと教えてもらえた。本来の目的が機能だけで外観なんて考えてない道具にも美しいものがたくさんある。でも販売目的の為に外観を美しくデザインしたものと外観を気にせず機能目的だけのものを比べると数ではデザインしたものの方がたくさんあるような気もする。しかし機能性を追い求め、結果として芸術的価値を持ったものほど素晴らしい美しさを同時に持っていると思うのは考えすぎだろうか?
久しぶりに素晴らしい本を手に入れた。関連ある仕事をしていることに誇りを感じた。斎藤圭吾さん、有難うございます。
2022.5.30
ラジオ技術誌にターンテーブルアキュライザー、TACU-1を御紹介頂いた。書店にはならんでいない雑誌なので編集部から直接送って頂こうかと考えたが、念のためアマゾンで調べたらすぐに購入出来た。同人誌のようだったラジオ技術もアマゾンのおかげで発行部数は伸びたに違い無い。届いた雑誌の内容はオーディオ誌というより、アンプやスピーカーの自作マニアのための内容が大部分だ。オーディオメーカーの広告も殆ど無く、純粋にこれらの記事を読む為に購入する自作マニア、いやそうでも無いか?知人のオーディオ仙人Mさんも定期購読していたと思われる。仙人はスピーカーユニットを箱に入れるくらいはなさるがアンプを自作される方では無い。なのにどうして?オーディオの良き時代から続く今では超マイナーな世界の情報もオーディオ命の仙人に取っては大事な情報源なのだと推察する。ともかくレコード芸術は広告代理店から定期的に送ってくるのだが、パラパラ見るだけの罰当たりな私と違い仙人は毎月何が何ページに書いてあるとか知っているのが普通だ。
そんなマイナーなオーディオ誌がターンアキュを取り上げてくれた理由は何か?書いてあるようにオーディオでは何をしても変わる、製品が良いかどうかは自分の耳で確かめるしか無いと書いてある。その通りだと思う、個人の価値観により優劣が決まる世界がオーディオだ。ところが音楽の世界では良く似ていて確かに好き嫌いで評価は動いている。大事なことは音楽はエンターテイメントもあるが長い歴史のふるいにかけられた芸術的な優劣の絶対価値判断もある。これがオーディオと決定的に異なるところだ。しかしインフラノイズを愛して下さる皆様にとってのオーディオは音楽の世界と同じようにとらえられていると感じる。ラジオ技術も全盛時代には主催者のKさんが超オーディオマニア、いやKさんも音楽を愛される方で音響だけさの方では無かった。ご自身でホーンスピーカーシステムも自作なさるし、クレデンザやデコラ、ロンドンウエスタンも研究されていたのだ。オーディオメーカーを初めて間も無い頃、Kさんに強烈なアドヴァイスを頂いたことがある。この世界ではひとりよがりになってはいけませんよ!今から考えたら、恥ずかしくてたまらないが、若くて怖いもの知らずで、正真正銘のひとりよがりだったから今があると思う。思い上がりもエネルギーだと思う。今はもうひとりよがっている純粋性は全く無くなってしまっている。寂しいが本当だ。
でも独りよがりのWTPSPも販売出来ないなら値打ちをお解り頂ける方だけに無料でもお届けしたい気持ちだけは本当にある。ひとりよがりのままあの世に行くのは嫌だから。だんだん時間が少なくなっていくなー。
2022.5.28
プレゼント用非売品ダンパーフレークであるが、新製品ターンテーブルアキュライザーの販売立ち上がりが遅いので,試聴感想についてはこれからぼちぼち頂けるだろう。多くの皆さんがお試しになられる前に、今一度使用上の注意を書いておくことにしたい。タイミング良くSさんとMさんから試聴感想を頂けたので合わせてご紹介します。
まず使用上の説明を繰り返しますが以下お読みください。
ダンパーフレークの使い方
昔オ-ディオで大流行したチップのようにそこら中に貼りまくることが出来る楽しいグッズです。アルミニュウム円板打ち抜きやガラス、その他の材質をオーディオ機器のパネルやガラス窓、スピーカーバッフルに貼ると音質が変化します。音が良くなるというより音色が変化します。変化するのですが場所をヒアリングで決めないといけません。ここに貼れば良いだろうと思ってデタラメに貼ると音質は劣化します。貼れば良くなるだろうと貼っても、貼る場所、位置を探さないと改悪になるかも知れない危険が有ります。
ダンパーフレークはそんな貼物とは似ていますが少し違います。ダンパーフレーク自体が整音作用を持っていますので貼る場所の間違いで音質劣化することは少ないのです。とは言うもののやはりヒアリングで決めないと整音が行き過ぎてチップと同じく弊害が出ます。USBダンパーと同じく使い過ぎは厳禁、ヒアリングのみで採用、不採用を判定と同じように扱ってください。カートリッジシェルやパイプアームに貼る、CD盤、レコード盤に貼る、スピーカーユニットの止めネジの頭に貼る、ケーブルチューナーみたいに使う、RCAコネクターの金属部に貼るとか、応用は無限です。両面テープの粘着力はとても弱いので貼ったり、剥がしたりが簡単で思い切り遊べます。決まれば強い両面テープで貼りなおせば安心です。パイプアームやシェルには大きな効果が有りますが貼る場所や量の判断はかなり難しいです。アームではパイプの中心や端から初めて1mmづつ動かし最適の場所を探します。お使いのカートリッジの魅力が失せたり、ダイナミックレンジが狭くなるなら使用しない方が良いと思います。カートリッジにもWTPされた名器が有りますからカートリッジの持ち味を優先します。あくまでダンパーフレークは脇役です。
電気接点のあるところや振動により再生音の変化する場所には殆どの場合に効果はあると思われますが、音質的な害になることもあるようです。例えば使用していない機器(電源オフ)のコネクターでも音は変わりますが単なるカラーが付け加わる感じです。その場所が振動している場合には使用していない機器、場所(窓ガラス、冷蔵庫の扉、使用していないスピーカー、バッフル、保護網、SPユニット振動板など)でも効果があることが多いのでUSBダンパーとは少し異なります。
USBダンパーと同じく端子類、USB端子、LAN端子、機器の電源スイッチのノブ、電源ソケット、AC差し込みコンセントとプラグなどに効果が有ります。貼る場所、枚数などを良く検討してから使用して下さい。試しに貼ってみて直観的に判断、悪いと感じたらすぐに剥して、迷っても剥す方を選ぶべきです。良くなるより悪くなるものを無くしていくのがオーディオでの正攻法です。良いところを集めても加算しないのは氾濫するオーディオアクセサリーが物語っています。良い音の部品を集めて作った自作アンプは残念ながら音の良いアンプになりません。安物の部品でもおかしな音、個性的でない普通の音の部品で造ったアンプのほうが良い結果が出るのは皮肉なことなのですが。
※ブレーカーや配線、トランス、機器内部などでの電源関係への使用では燃えやすい材質ですので、ACプラグでのトラッキング現象があるように一つ間違えば感電や出火などの事故につながりますので十二分に気を付けてください。
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数えきれないくらいの製品があるオーディオアクセサリー、ハッキリ言いきって音色の付加で音質向上を図るものが99%である。音質と言う言葉にはもちろん、音色も含まれるのだからこれら99%に音色変化が有るので決してインチキでは無い。アクセサリーで無く、その辺にある物でもアクセサリーの様に応用すれば音色が変化する。要するに何をしても音が変わるのが電気オーディオの世界なのだ。例えばアンプの天板に工具、ペンチやモンキーを置く、重さでダンプされる音色変化で無くてそのもの固有の音色が付加される。もちろん工具の大きさ、形、金属の違いで音色が変わる。驚いたことに日本製の工具と欧州製の工具では音色が違う。特にベルギー製のものは良い音?がする。鉄の成分が違うので不純物の混じり具合が違うのかも?全く同じ形で金のものとステンレスで音が違う。鉛のインゴットを載せるのと金塊では全く音が違う。例え鉛に金メッキがしてあって外観は同じでもだ。
このようにアクセサリーの材質により音色が異なるのである。ゴムやプラスティックなどは余り好まれず、天然のもので木材や天然樹脂、象牙やマンモスの牙等は比較的害が少ないようだ。金属の音では金や銀が嫌われないので値段との関連があるようにも思える。刷り込みの影響によるプラシーボも否定出来ないのだが?インシュレーターなどに使う材料ではチタンが好まれるようだ、音速と軽さが音の切れに関係しているようだ。しかし生活でたくさん使われる鉄、ステンレス、銅、鉛、アルミなどは余り評価されない。純度の桁違いに高い銅は無酸素銅として一時もてはやされたこともある。また成分は同じでも温度の与え方、焼き入れや極低温処理でも音色が変わる。音色が変化するだけで音楽的に改善されるとはとても思えないが、いろいろな温度を試したら適切な温度処理が見つかるかも知れないのだが。
以上は全ベて材料固有の音色による音質変化である。では単体の材料でなく、複合された部材、真空管がある。複雑な構造のため、パーツの共振、材料音の集合、真空のため気体でのエネルギー損失が無い=共振がエコーとなる=カラオケと同じく空間感の付加?と好まれる要素の多いのが真空管だ。深く突っ込むといくら銘球でもオリジナルが良い、例えばWE300B,いくらそっくりの構造、材料でも初期オリジナルを越えるものが出來たと聞いたことは無い。材質の偶然性、作者の音楽的センスなど再現の無理な要素が絡んでいるのは間違い無い。
考えて見ると材料も複合材料も音色が変わる、複合材料の方が音色も残響も強く変わる。両者とも音色が変化するが、その音色変化の価値は何で決まるのか?人間が感じる快、不快だけで絶対的価値が決まらないのが芸術であり、その中でも時間軸と係りが深いのが音楽なのだ。ところが未だに真空管の音の謎、なぜ半導体より優れるのか探求する人がある。料理の味、美味しさの秘密を探求した結果味の素が出来た。これは味のもどきで参考にした料理を越えるものでは無い。これと全く同じで真空管の秘密は要素がいくつも有り、その要素を指摘出来るだろうが、その要素の混じり具合、これが解かる人と解からない人の味覚能力に差があるので絶対値は見つけられない。他社が再現出来ない名人の料理と音楽の内容はそっくりだ。ブレンドが秘密で有り、材料が秘密では無いのだ。どうしてこんな簡単なことがオーディオの世界では口にされないのか?音楽演奏家では公に演奏家の能力については物理的に解析されないでは無いか?
とても長い序文になったが音色が変化するがその変化には絶対的な基準が無いのだ。オーディオでは残念ながら、オーディオ誌やライター、メーカーの短い歴史で高価な製品、重量ある製品、外観の良い製品に価値が有るという雰囲気が出来上がってしまった。ところオーディオと無関係の音楽はどうだろうか?楽器には絶対的価値、音色など歴史が証明した絶対価値感が出来上がっている。
インフラノイズ初めての?アナログオーディオ専用アクセサリーがターンテーブルアキュライザーだ。出来るだけ固有の音色を持たないことも開発の課題だった。音色を持たず、再生される音楽を変えること、矛盾するようでとても難しいことだった。99%のオーディオアクセサリー類は音色を変えて、その結果良くも悪くも音楽再生を変化させる。良い悪いの判断は使用するユーザーにゆだねられる。出来るだけ音色を持たないはずのターンテーブルアキュライザーだが音色はゼロでは無い、しかし99%のアクセサリーと比べて非常に少ない。これは商品として危険なことだ、99%のアクセサリーを好むユーザーには音色変化が殆ど無いので効果が無いと感じられるだろう。変化が無いと言うことは値打ちが無いということになる。インフラノイズはついに効果ない無いオーディオアクセサリーを発売してしまった。どなたが購入して下さるのか?これについては心配はしていない、オーディオとは関係無く歴史的な文化基準がある音楽を理解する方、数は少ないがおられるのは間違いない。
長いのにまた長くなってしまった序文、すみません。これからがダンパーフレークの使用についての注意です。
ダンパーフレークとよく似た使い方をする小さな貼物がオーディオアクセサリーとしてとても流行した時期があった。多分日本だけで外国ではそんなブームは無かったと思う。これは想像なので本当のところは解らない。値段が安かったこともあるのだろうが、オーディオマニアならだれでもアンプからガラス窓から、考えてみて共振があると思えるところに貼りまくった。アナログオーディオからデジタルオーディオの移行が有った時期で、カートリッジを複数所有し、シェルやリードを取り換える行為が突然奪われた、寂しかったところに救世主のように現われたのがこの安価な貼物だったのだ。まるで万能の音膏薬である。京都の祇園にある喫茶店内のオーディオ機器、アンプのツマミにも貼ってあって驚いた。今は写真でも貼物を見かけなくなった。思ったほど効かないからか、飽きたのかは分からない。しかし入手なさった方がその効果、いや効果の前に貼る場所の選択?が上手く行えたのかどうかは非常に疑問である。効能書きにあったダンプ能力も大きさを考える限り非常に疑問である。効果については上記に書いてきたように音色変化は大きくあるので、効果があったのは間違い無い。ただしその変化が音色を良くしても音楽の絶対的価値観を高めたことは多くなかったと想像する。音質的考慮の無いツマミやパネル、ガラス窓の共振を単純化する効果はあったのだ。
ダンパーフレークを考案した本人としてはダンパーフレークの持つ、固有の音色のみを認めてかって流行した貼物と同じように使って欲しくは無い。音色の変化を喜んでそこら中に貼りまくるのだけはやめて欲しい。しかし装置や装置の完成度の違いは様々である。超弩級のヴィンテージをお使い、オリジナル盤、EMTプレーヤー、クラングフィルムや著名モニターなどでしかも完成された再生音のシステムとSONYのコンポーネントステレオをお使いの方で貼物場所、効果が一致するはずが無い。こういうことで貼る場所、位置、貼る数は決して音色で決めるのでは無くて再生音の音楽的鳴り方で決めた欲しいのだ。で無いとかって流行の二番煎じになってしまう。でもそれは決して起こらないだろう、販売数の少ない製品のプレゼント用非売品だからである。まあ製品化したところでこの時代のオーディオマーケットでは売れないのは間違い無く、おかしな言い方だが安心はしている。
どうか誤解した使い方は避けてください。貼りまくるのは止めてください。再生される音楽演奏の内容、表現力で判断して採用、不採用を決めてください。大事なのは止める勇気です。
撤退が大切で最低限にすることを目標にしてください。お願いです。
以下MさんとSさんからのダンパーフレーク使用感想を御紹介します。
ダンパーフレーク感想文 by M
ダンパーフレーク試聴記
インフラノイズのTACU-1を購入し、その試聴の感想文を送ってダンパーフレークなる返礼品が送られてきました。このものの試聴経過を報告します。説明書によれば応用範囲が広いのですが、まずはアナログ再生系とネットワーク再生系に適用してみました。
アナログ再生系では、LINN LP-12のカートリッジやアームからフォノイコライザーZANDEN Model 120までの入力経路に適用してみました。なお、フォノイコの入力前にバランスアナログアキュライザーを加えています。
聴きなれたアナログ盤を再生しながらダンパーフレークを貼り替えていきますと、効果がはっきり認められたのは、カートリッジのシェル、フォノケーブル、 バランスアナログアキュライザーへのXLR入力端子などです。
カートリッジのシェルとバランスアナログアキュライザーへのXLR入力端子に適用して、次々とTACU-1をセットしたアナログ盤を聴いていきました。
TACU-1の効果に加えてさらに次のようになりました。ヴァイオリン曲では擦弦音がリアルになり、余韻と胴鳴りが豊かになります。ピアノ曲では響きが、これまでになく、まるでホールで聴いているような豊かな響きで、特に小音量でも音が痩せません。ソリストや合唱の入った大編成の曲では、合唱やソリストの声は、広いステージに響きわたり、弦楽合奏は柔らかくディテールの再現もしっかりでており、管楽器の金管の響きも煌びやかです。
次にネットワークからの配信音源再生系としては下記があります。
DMR UBZ1【BPODCH・YouTube】
ルーター→HUB→DMR UBZ1→Sonica DAC
PC【ディジタルサントリーホール・東京春祭・Spotify・PrimeSeat・YouTube】
ルーター→HUB→PC→Sonica DAC
fidata HFAS1-S10【Spotify Connect】
ルーター→HUB→fidata HFAS1-S10→Brooklyn DAC+
ダンパーフレークの適用箇所は上記のLAN端子が対象になりますが、ルーターの出力端子とHUBの各機器への出力端子に絞り、LAN端子に貼る場合は、ロック用の爪のない側にします。
音源は、DMR UBZ1ではBPODCH、PCではPrimeSeat、fidata HFAS1-S10ではSpotify Connectとします。
結論を言うと、上記のテストした箇所すべてに効果があり、DMR UBZ1経由のBPODCH再生では、ルーターの出力端子とHUBからのDMR UBZ1への出力端子に適用した場合、BPO大ホールに響き渡る低音楽器の様子や、スタンウェイの左手の打鍵の迫力、ホールの残響音の豊かさを堪能できるようになりました。PC経由のPrimeSeat再生では、ルーターの出力端子とHUBからのPCへの出力端子に適用した場合、DSD11.2MHz音源は、スタティックな印象が払拭され、響きが豊かになってきました。fidata HFAS1-S10におけるSpotify Connect再生では、ルーターの出力端子とHUBからのfidata HFAS1-S10への出力端子に適用した場合、圧縮音源とは思えないような、CDにも引けをとらない音質になりました。
以上、ダンパーフレークを適用したLAN端子すべてに効果を認めました。
以上のようにアナログ再生からディジタル再生の代表としてネットワークの配信音源再生まで効果を認め、さらに幅広い分野で活用が見込まれます。
以上
次はSさんの試聴感想です、Mさんと大分違うのですが装置が全く違うのでどちらが正解かとか考えても答えは有りません。
最後のところが正解だと思います。
ダンパーフレークはオーディオマニアの玩具だー
届いたダンパーフレーク、見た目は、USBダンパーと同素材を丸く打ち抜いた感じで、違うのは粘着テープのように貼れるところ。粘着力は弱めですが、2、3度貼り直したぐらいでは自然に剥がれたりしません。
このところ熱を入れているのがネットワークオーディオなので、LAN配線系の端子から、まず、音楽サーバーの出口のプラグに貼りつけました。
「えっ!」と思うほどの変化で、USBダンパーを超える激変度、変化する度合いだけなら、同社の「アリエナイザー」並みと感じました(「効果」とは別の話です)。
貼る前の再生音は少しやせ気味と感じていて、そこは解消されましたが、反面、音楽の印象が重たくなったので、あれこれと箇所を変えては再生音を確かめていきました。LAN端子ですと、どこも傾向は似ていて、重たさが少ない所はWi-Fiルーターの出口でしたが、それでも気になって却下。この辺りの判断は説明書きに従ってのことです。「迷ったら外せ」です。
それならとルーターへのDC電源ケーブルに咬ませたノイズフィルターの基盤を覆う熱収縮系カバーの上から貼ったところ、解放感も伴っていて良い感じ。
ダンパーフレークは、基本的な音色を変えずに響きが変わるという意味では、インフラノイズ的整音グッズだと感じています。しかし、どこに貼っても必ず良い効果を出すとは限らず、場所を選ぶように感じました。もちろん、装置や環境によっても結果が違ってくると思われます。そこが製品としてリリースされない所以なのでしょう。
結局、私の環境では直接の信号経路で使うと弊害も感じるので、電源系、それも電源プラグよりも少しだけ上流に2箇所で落ち着いています。
これまでの対策グッズを外しながら決めたので、USBダンパー以外の貼りもの挟みもののほとんどを撤去する次第となりました。ただ、あらためてUSBダンパーの方を追加した箇所もありました。ダンパーフレークの使用箇所としては少ないのですが、結果には大満足です。気がついたら、これまでの不満点が解消されていて、響きに密度と豊かさが出て、弊害は感じません。
それと、気楽に試せたので、時々の結果にかかわらず、使っていて楽しかったです。
私が正しく判断できたのかどうか、まるで自信はありませんが、自分で何らかの判断をして出した結果なわけで、今回はそこが大切だったと思っています。暫定的ではあっても、オーディオ再生に対する自分なりのスタンスができた感覚があって、それがうれしいです。
結論:「ダンパーフレークはオーディオ的教育玩具である」???
2022.5.26
いつも新製品の試聴感想を早めに頂いているNさんですが、今回は待ちに待ってやっと頂きました。待つ間は上手く鳴らなかったのではないかとかなり心配しましたが試聴感想を読ませて頂き一安心です。アナログはお休みされている方が多いようで初めてのアナログ専用アクセサリーの新発売はやはり反応は限定的でちょっと寂しいです。本当のところ皆さんには無理やりアナログプレーヤーを引っ張り出すか、安価なプレーヤーとカートリッジを入手して頂きぜひ、素晴らしい体験をして頂きたいのですが、なかなかそうは行きませんね。じっくりお待ちしますのでよろしくお願いします。Nさん有難う御座いました。私はM.コルボのフォーレレクイエムを若い時繰り返し聴きました。とても美しく心が洗われたような記憶が有ります。何十年ぶりで盤を探しだしてTACU-1で聴いてみたいなとも思いますが、なかなか素直な気持ちになれないのか、まだまだ煩悩が有ります。バッハの前で降参、懺悔するほうがほっとするのかも知れない?
Nさんのターンアキュ試聴感想を以下に紹介します。
ターンテーブルアキュライザーを使用した感想を報告します。
貴社のデジタル整音アイテムのお陰で毎日の音楽再生においては、全く問題を感じないレベルになりました。毎日楽しむ音楽ソースのほとんどはCD。たまにPCでファイル再生をいたします。
アナログプレイヤーは複数、フォノイコライザーもいくつかあるので、いつでもレコードを聞ける状況なのですが、上のようにデジタル音源がメインとなっていて、しかも取りあつかいが楽なので、アナログ機器を使う頻度は非常に少ない現状です。
しかし、インフラノイズがはじめてアナログ再生に特化したターンテーブルアキュライザーTACU-1をリリースしたのだから、その効果を聞かずにはおれない。すでに本アイテム届いていたのだけど、だらだらと聞かずじまい。先週やっとまとまった時間ができたので、しまっておいたヤマハのGT-2000とSATRIのフォノイコライザーを取り出して、カートリッジにはデンオンのDL-103を使い、試聴してみました。
スピーカーはロジャースのLS3/5A、アンプはアキュフェーズのプリメインアンプE-213(ヴォリュームアキュライザー VRA-7装着)、インターコネクト、スピーカーなどすべてインフラノイズ社リビラメンテケーブル)。
ちょうど知人より、アンドレイ・クリュィタンスが指揮したフォーレの「レクイエム」(日本版)をいただいたので、この盤でTACU-1を試聴することにしました。
まずは、スタビライザーも何も使わない素の状態で本盤を鳴らします。
この音源はCDですでにもっていて、私の大好きな音楽ですが、レコードで聞くのは、これがはじめて。
素のままで聞いてもCDで出なかった音のひろがりあり、楽器の音や合唱、独唱が自然で、レコードの音の魅力と音楽の美しさにあらためて感心しました。
A面を聞き終えたところで、いよいよTACU―1をスピンドルに装着、盤面に密着させ、もういちどA面を聞きます。
一聴しただけで、その効果が分かります。素の状態で聞いたときは、音全体にモヤがかかっていた感じがしましたが、そのモヤがすっと無く鳴り、音全体の見通しが良くなりました。
最近、NHKが、私がこどもだったころの映像作品(40年以上も前のもの)を4Kリマスターで解像度を上げて放映することがあります。昔は見えなかった絵の詳細や色があらわれて驚きます。TACU―1のアナログ盤再生でもたらす効果は、この映像リマスターの効果に少し似ています。しかし、決定的に違うのは、映像では、リマスター後のザラザラするデジタル処理的な印象があって違和感があります。しかし、TACU-1では、音のフォーカスがしっかり合って、音の詳細も立ち現れ、それだけ音・音楽のプレゼンスが明確になるのですが、全く不自然な感じがしません。すっきり晴れた・さわやかな日、年に何回も無いシーイングが抜群に良い日に遥か向こうの山々のディーティールのひとつひとつが肉眼ではっきり見える==そんな感じの音になる。4Kリマスターのような「人工的」なところがなく、実に自然に音楽が、しっかり実在感を持って立ち上がってくる===そんな印象。
従って、本盤の演奏の細かい部分まで非常によくわかり、音楽の持つ情感がひしひしと伝わってきます。このレコードが長く名盤と謳われる理由がTACU-1を装着したアナログ再生によって、はじめてわかりました。フォーレの「レクイエム」に感動です。CDでは、このような感動はなかった。少し体調も悪かったのですが、この音楽に大変癒されました。
他のクラッシックのレコードをかけてもTACU-1を使うと、上に書いたとおり、これまでかかっていたモヤのようなものが、さっと晴れわたり、音楽全体の存在感が立ち上がってきます。さらに、音全体のSNが良くなると言えばよいのか。スクラッチノイズは、変わらず聞こえますが、ノイズの質さえ、違和感がなくなります。音全体がナチュナルになると言えばいいのでしょうか。GT-2000を使って、レコードの音のフォーカスがぐっと良くなりましたが、TACU-1を使うと、さらに高スペックのレンズに取り換えたような精度になり、細かい響や微細なハーモニーも美しく聞こえます。しかし質感は実に「オーガニック」なのです、
TACU-1を使ってレコードで聞くクリュタンスの指揮したフォーレのレクイエム。何度聞いても、こころが揺さぶられます。TACU-1だけではなく、プリメインアンプに装着したボリュームアキュライザーVRA-7とのシナジー効果も間違いなく「音質向上」に貢献しています。
アキュフェーズE-213にVRA-7を装着して半年以上が過ぎ、今回久しぶりに使ってみたら、その音の激変ぶりに驚いたところです。面白いのは、ロジャースLS3/5Aとコンビで使うときは、ボリュームのコントロールが実に肝心ということです。鳴らし過ぎると、美しい音が出ない。しかし、あまりに小音量だと、適切な音楽表現ができなくなる。音源を聞きながら、もっとも音楽が気持ちよく鳴る音量ポジションを探す。これはVRA-7装着以前にはなかった楽しみ(笑)であります。
適切なボリューム位置で、TACU-1をレコードに装着し、LS3/5Aで鳴らすクラシック音楽は、部屋一杯に自然で美しい音楽が広がり、音楽にひたる幸福とはこういうことかと、実感する今日この頃であります。
*ごく短時間ですが、テクニクスSL1200にてTACU―1をジャズレコードに装着して再生したところ、上と同様の効果が認められました。
2022年5月26日
2022.5.25
https://makers.blue/?p=563 カールツアイス
販売店から問い合わせがあった。お客さんがバッハを最高の状態で聴けるターンアキュを特注で製作して欲しいとのこと。もちろん申し訳無いが特注は受けないし、それ以上にバッハ専用の製品なんて造る能力は私には有りませんと断りました。しかし気になる問合せなのでクレンペラーとメンゲルベルクのマタイLPを探しだした。どちらも青春時代から聴き続けた愛聴盤で、かなり溝が痛んでると思われる。メインシステムでは無くてチェック用のターンテーブル、ベルトドライブで付属ターンテーブルシート、Shure M44-7で最初から再生。経験のない素晴らしい再生音で針を上げるのが辛かった。ターンアキュはもちろん使用せず、そんなこと忘れる位の音楽が鳴った。たぶんこれまで聴いてきたシステムと大きく変わるのはアンプ、ターンテーブル、カートリッジ全てが大きくダウングレードしてるのに何故なの?理由はスピーカーだ、WTPSPとシュルツのモニター、自作WTPSPとシュルツモニターは私以外の方が聴かれたら似たようなものでWTPSPの方が高域が伸びていると言われるだろう。
次にターンアキュを載せた、全くレベルが違う音、いや音楽だ。まるで大地から湧き上がり匂うようにマタイが始まる。第一ヴァイオリンがテーマを鳴らす、なんと美しい音だ。そしてこんな凄い製品を造ったのは自分だと鼻が伸び出した。
待てよ、そうでは無い、素晴らしいのはバッハで有り、そしてそれを理解する演奏者なのだ。オーディオ装置は道具に過ぎない、またその一部のターンアキュなんて部品の一つなのだとすぐに気が付いた。
何度も言ったと思うが、ニコンとカールツアイスの双眼鏡の見え方の差、同じ倍率、口径の両者を比較するとアーチェリーの的の着弾の確認に使う限り差は解らない、僅かニコンのほうが全体のピントが良いか?でも美意識の介入するものを見ると、花、景色、花火など、もちろん美女の顔とか?もう訳の解からない差が出てくる。厚かましいがターンアキュはこれと同じだ。音のかたちとか、その他音響的な要素については多分効果は無い。でもツアイスレンズの値打ちと同じく、文化的要素、美意識が違う。これだけは自慢したい。バッハや演奏家の偉大さには全く及ばない役割なのだがバッハや演奏家のお手伝いだけで満足したい。
悲しいことだが音楽演奏を的として見る感覚で聴かれる音響マニア方にはターンアキュは全く値打ちの無いアクセサリーだと思う。ハイエンドオーディオ製品にはニコンのような優れた機器はたくさんある。でもツアイスのような美意識にまで関係するオーディオ機器は、ヴィンテージから始まり現代までたくさん有るわけでは無く微々たるものしか無いのが現実だ。
2022.5.24
下の画像については著作権についての問題は有りません。偉大な芸術家、画家や音楽家の中には超能力と言っても差し支えない秀でた感覚を持っている方が多いです。中でも共感覚(synesthesia)と呼ばれるものは画家や音楽家に多く見られます。ボードレール、メシアン、スクリャービンにあったのは有名です。そんな共感覚をお持ちだろうと思える方からアリエナイザー PSI-1000の試聴感想が届きました。メールでは無く封書でしたのでスキャナーで処理、テキストに変換しましたのでもし誤変換があればお許しください。業務用のスキャナーなのですが、初めてOCR機能を使いました、以前所有のスキャナーは曲者でこれを使うと見ながらタイプで打つより校正で時間がかかったものです。人工音声とかコンピューター時代は進歩が限りなく速いですね。オーディオも進歩してますがハイレゾなど最新デジタルはアナログ時代と比べ進歩どころか、追いついていないのが音楽再生能力です。最上の材料を集めても素人が造ると美味しいとは限らない料理と似ています。
Kさんは共感覚をお持ちのようです。インフラノイズ製品は発売前から自画自賛ではったり臭く、いつも自分では情けなく思っています。単に自信過剰なだけで本当の自信なんて無いのが事実です。結果的に皆さんに認めて頂けるのでなんとかボロを出さずに続けておりますが、自分よりはるかに優れた方に製品を認めて頂くのはとてつもない喜びです。試聴感想だけでなく高価なCDRまで頂きました、Kさん有難うございました。
以下KさんのPSI-1000の試聴感想を紹介します。
この度インフラノイズ「PSI‐1000」を購入させて頂きました。
前回購入したPSI‐1000は友人用に購入しました。自分用に購入しましたので3日ほどじっくり試聴しました。その間、雨の日、晴れの日また雨の日と気象が変わりましたので、試聴の音も大きく変わりました。
我が家は雨が降ると音が良くなるので、それもあり雨の日の効果を期待して今回PSI‐1000を購入したわけでもあります。雨が降ると流入してくる電気から静電気が取れているような気がしています。
実は、効果は激変というに近く、別の装置を聴いているようだ。音像がくっきり浮かび上がり、スケール大きく広がり、これが本来の音だつたのだ。音色も。やや青みがかり(そう感じる)高貴な音だと感じます。実にコストパフォーマンスの高い品物だと思う。(昔から音を色で感じるところがあり赤い色、青い色,GOLD金色の音などで青い音は気に入つた時にそう聞こえます)
今は、アナログの再生機器を持つていませんがレコードは少しだけ持っているので、友人のハイエンドのアナログ装置をお借りして、Korgu Tascan RME ADI‐2 PrO AE等を使用してお気に入りのレコードや昔懐かしいEP版などをDSD2.8 5.6 11.2Mhzで録音して自宅では録音した物を聴いております。
インフラノイズ様の製品を使用していると私のような者でも社長の云われます「鮮度」「純度」なるものの片鱗というかほんのさわりみたいなものというか、雰囲気みたいなものが若干感じられます。DSDで録音する理由は同じ音源でもPCMは奥に引つ込んでしまい生き生きと鳴ってくれないからでDSDは生き生きと前に出て横にも広がって聞こえるからです。
蛇足ですがプレス回数にも依るのですが同じ音源がLP、EPと両方ある場合はEP版の方が音が良いように思われます。
私の手元に太陽誘電のマスター用のCDRが4枚のみですがありました。古いもので使用できるか分かりませんが封は開けてありません。ついでに三井のGOLD CDも4枚ほどお送りします。三井のGOLG CDは自然音で無い部分もあるのですが歪みの少なさは特筆ものだと思つております。太陽誘電のマスターは優秀だとは思うのですが、引きつつたような音が気になりましたが、録音機材のせいなのでしょうね。
今回PSI‐1000を使用したのはDDCの下です。脚を外して下に敷きました。
LightMPDupnpgw(Linux)⇒→AsoyaJl Audio 製 USBケーブル→UACU‐700→DDC→ⅡS→DAC→BACU-2000→プリA 社 C‐270V→A 製 P‐3602台 良質なDDCを購入してⅡSで接続することは大幅な音質向上策に最近はなつております。
私のシステムにインフラノイズ様の複数の製品は大いに寄与頂いており感謝申し上げます。
まとまりの無い文章で読みづらく申し訳ございません。この度は有り難うございました。
2022.5.24
Aさんから突然メールを頂いて誰か解からず戸惑った。TACU-1を購入して頂き早速に試聴感想を頂けたのだが、Aさんがアナログを始められたとは全く思っていなかったからである。Aさんは内外の音楽的に優れたハイエンドオーディオ機器を良くご存じで、新しい機器でもAさんに聞けば、聴かなくても正体が解かるので良く教えて頂いた。そのAさんがターンアキュの試聴感想を送ってくださってうれしい。ごく最近のアナログ専門誌をみて戸惑った。まるでオーディオ黄金時代のSサウンドと似ている。ターンテーブルは大部分が数百万円で目立つ、いったいどれ位の数が販売されるのか?溢れかえっているベンツやBMWの外車の時代だから値段だけ考えるなら、自動車を買わずにターンテーブルを購入する方もある。オーディオ黄金時代と比べアナログ製品の殆どで桁一つ上がってしまったようだ。でも音質も一桁上がったとはどうしても思えない。リバイバル?本当に?したアナログオーディオであるが雑誌への広告、宣伝関連費と販売予定台数を考えれば、製品の値段が一桁上がらないとバランスしないマーケットになってしまったのだろう。TACU-1のアナログ誌への広告掲載は50セット位の販売予定では無理なのがお解り頂けることだろう。まあ赤字覚悟で広告掲載しても現状の読者の何パーセントが興味も持たれるのか?考えれば絶望的になるだけなのでグチもこのへんで終わり。
写真を見て頂きたい、Aさんがお使いのトーレンスのサブターンテーブルの部分。初期のトーレンスモデルとは違うが設計目的は変わっていない。トーレンスの音がするのは間違いないだろう。ところが寂しいことにアナログ誌の高額なターンテーブル、いろいろと新しい技術を誇示しているが構造を見て音楽が感じられるのはとても少ない。オーディオは歴史を繰り返すのだな。でも未だにトーレンスなどは技術者の感覚は伝統の上にあるのは間違い無い。悔しいがこれが文化程度の差なのだ。先日偶然にエラックの小型システムを聴いた。ドイツのスピーカー文化は向上はしていないが失われてはいないので安心した。
いつものように前置きが長くなったがAさんのご感想を紹介する。Aさん有難う。
早速TACU-1を試聴させて頂きました。
当方のアナログシステムは、オルトフォンSPU-GTE+SME3009+トーレンスTD-126MK3+自作フォノイコライザーです。ソースはボーカル、ジャズが中心です。届いたその日、TACU-1を見て、触れてびっくり。こんな軽いフワフワしたもので本当に音が変わるのかという疑問でした。でもいつも御社の製品にはびっくりさせられるので、今回も期待を持って試聴を始めました。
届いた当日使用した印象は、まずはその情報量の多さ、透明度の向上に驚きました。ボーカルがくっきりして浮遊感が出て来たのには感動でした。纏わりつきが皆無で生々しくなりました。全体的には響きが豊かで、奥行き感、空間感が明らかに向上しています。まるでロットや生産国が違うレコード盤ではないかと感じました。ただ少し音が軽い印象は残りました。
その後2日間プレーヤーを回しっぱなしにしておき、試聴を開始しました。そのサウンドには明らかに厚みが加わり、当初に感じた軽さは完全に無くなっていました。音に密度が加わり、伸びやかで弾んできたのです。特にボールには粘性や湿気が加わり、さらに生々しくなりました。演奏途中でTACU-1を外すと明らかに音がぼやけたのには正直驚きました。
試聴の途中には何で?どうして?の連続でした。従来使用していたスタビライザーは止めにして、TACU-1を外せなくなってしまいました。有難うございました。
PS. 私のボキャブラリーや表現力の不足が、TACU-1の素晴らしさを十分訴求出来ませんでした。申し訳ございませんでした。
2022.5.23
Hさんからターンテーブルアキュライザー TACU-1 の試聴感想を頂きました。2022.5.1のブログ記事でMさんがTACU-1の試聴で新築ホールのピアノ選定をなさった記憶を思い浮かべられたとのことでした。今回のHさんも同じくピアノ選定をなさったことを思い出して下さったとのこと、なんという偶然!というより、まだ販売数は一桁のターンアキュの試聴でこんな経験のお有りの方が二人もおられるということはまあ奇跡ですね。とんでも無く有難いことだと興奮しています。
まずは、大変良い製品だと思います。
ヴォリュームアキュライザー以上の違和感、最初は大分苦労しました。思った感じではないですが、最初から気持ち良かったです。 レースのチューニングではありませんが、相当癖はありますね。使いこなすより、普通に受け入れられるか、どうかですね。
私は耳には自信がありませんが、それでも音楽ホールを2つ設計し、スタインウェイとベーゼンドルファーをそれぞれ選びに行ったことはありますが、TACU-1の試聴時にその当時をいろいろ思い出しました。
まだまだ道半ばですが。宜しくお願いします。
TACU-1で音は激変します。劇薬です。
私はインフラノイズ初心者です。前回ヴォリュームアキュライザーを購入し、その圧倒的な効果に驚き、今回も必ず激変すると信じているので急いでTACU-1を入手しました。我が家のレコード用機器は、1974年製のデノンDP-3000とFR54。94年製のテクニクスSL-1200MKⅢ。カートリッジはMCがデノンDL-103、MMがシュアーULTRA500と比較的一般的なものです。現在でも月5枚程度は購入を続け、在庫は2万枚を超えました。家で盤を聴きたいから購入しているので、名盤へのこだわりはあまりありません。ターンテーブルシートは、SAEC SS-300MK2(金属製)とパイオニアJP-501(ブチルゴム製)の2種を使用。ディスクスタビライザーはオーディオテクニカのAT673(金属製700g)。それなりに満足していました。我が家のメインシステムは、100Hzより上をAxiom80(オリジナル)をフローティングしてほぼ裸で鳴らし、100Hz以下を専用のアンプEAR861、φ13㎝のスピーカーで補強しています。Axiom80を鳴らすアンプはEAR912とYARLAND社で全面的に改造したVT4C(RCAオリジナル球)シングルアンプです。どちらもヴォリュームアキュライザーを使用しています。あまり大きな音は出せませんが、ヴォーカルやアコースティックものは、再現性は大変高いと思います。かなり高質繊細なセットだと言えます。4日間、15時間程試聴しました。最初は比較試聴で、残った組み合わせは、TACU-1は当然ですが、カートリッジはシュア―ULTRA500、デノンのプレーヤー、SAECのSS-300MK2となりました。以前なら、DL-103とEAR912の昇圧トランスのセットの方が、ULTRA500を解像度と緻密さで超えていたのですが、TACU-1との組み合わせで、逆転しました。僅差で無く、かなりの差でこの組み合わせになりました。
TACU-1は、本当に音が変わります。何が凄いのか?本当にいろいろあれこれ考えてきましたが、今月号のステレオ誌にも書かれていますが、スタビライザーではないですね。私が感じた効果は、唯一つ、音の焦点が合うことです。解像度の高さ、音楽性の向上、楽器の音の自然さ、音場の確立など、全部音の焦点が合ってきたのだと思うのです。MMの曖昧さが、焦点が合うと、音楽性と色気に変わっていきます。モニター的で高解像度は、今までのスタビライザーが作ってきた音場とは全然違います。兎に角生楽器の音はそのまま聴こえます。何もかもに焦点が合う方向性なので、下手な歌や楽器は、本当に酷く聴こえます。我が家で閉口したことは、1980年代に売り出された国内盤1960年代のジャズレコード「ワルツ・フォー・デビィ」などのマルチマイク録音が、マイクごとに音場が完成するので、3つの楽器と客席が鬩ぎあい、4つのギュウギュウの球体の狭間で聞いているようで、一度聞いて欲しいですね。他のヴァージョンは全くそんなことはありません。1980年代の再発売国内盤だけならいいのですが。本当に焦点が合うということが音を激変させるが、これがレコードにとって良いか悪いかは、聞いてみないと解りません。1万4800円でこんなことになるとは想像もしていませんでしたが、値段より、この筐体ですね。妖しいですね。
今は、基本TACU-1有りで聴いてますが、駄目なものは、無理して聴かないで、普通に聴けば、愉しい音楽が返ってきます。音を美化はしません。音楽を更に高めるだけです。あら捜しには最適なアイテムですね。アイドルの力量も簡単に比較できます。国内盤、カッティングなどが自然に解る装置でもあります。ULTRA500が、こんなに音を拾うとも思いませんでした。金属製のターンテーブル等、TACU-1意外をガチガチに固めても全く問題ないどころか、インフラの構築は重要ですね。普通のシステムで、TACU-1の脅威や驚愕は何処まで伝わるのでしょうか?厄介なものですね。2010年以降の新しいカッティングのレコードとは概ね相性は良かったです。音場は遥かに安定しました。
今後は日常的に使い続ける予定です。
出来ましたら、儲からないでしょうが、このような安価な画期的な商品の開発続けてください。レコードはやはり凄いです。
2022..5.11
SさんからTACU-1の試聴感想を頂いたのでご紹介します。Sさんは一時アナログから撤退なさっていたのですがちょうどターンアキュの新発売にあわせるように入手なさいました。オーディオマニアなら気にも留めない、失礼、製品のように思えますが、先日いろいろのMMカートリッジを聴き直してみた経験から推察してこのターンテーブルはリニアトラッキングであるのでTACU-1を使えば再生音が大幅に向上すると考えます。
今ではオークションなどで昔のベルトドライブのモデルなどが少ない投資で入手できますので、アナログ卒業の方も今一度再開なさることも楽しいですよ。
ターンテーブルはピンキリ、カートリッジもピンキリですが、ベルトドライブ、昔評判の良かったMMカートリッジがあれば総額数百万円の現代アナログシステムと比べたら差は有りますが、アナログで得られるメリットは音楽再生ですから、安価なシステムでもこのメリットは必ず有ります。オーディオ的音質だけを言えば安価なアナログシステムより高価なアナログシステムが上であるのは間違い有りません。オーディオ的な音質だけ言えば超高価な最新デジタルシステムは高価なアナログシステムより上であることが多いです。音楽的な再生だけに付いて言えば、安価なターンアキュを使用したアナログシステムが超高価、最新デジタルシステムより優れることはお約束します。ただしダイレクトドライブのターンテーブルについてはデジタルノイズが多かれ少なかれ出るので、上手く行かない場合は有ります。昔良くダイレクトドライブでクオーツロックを外す方が音が良いという現象が有りました。これは音楽的に良いという意味であってオーディオ的には技術者が苦労して開発したクオーツロックが良いと思います。デジタルのまだ無かった時代のダイレクトドライブのターンテーブルはせっかくのアナログの良さをわざわざ未来のCD音に近づけたのだったかも知れません。(ダイレクトドライブ全てダメだと言っているのでは有りません。誤解無きように。)
追記:Sさんが書かれている痛んでいるLP,ノイズの多いLPですが先日のMMカートリッジ聴きまくりで同じことを感じていました。聴きづらかった痛んだ溝のところがターンアキュを使うと気にならなくなるのです。歪んだ再生音が不快な音で無くなんとなく音楽に混じり込むと言えば良いのか。感覚的なことですが大事な部分だと思います。そんな目的で開発したのでは有りませんが副次的な効果でラッキーだと思います。実はSPでは開発時もその後もまだ試しておりません、怠慢で有り申し訳ありませんが、想像ではSPの針音が気になる音で無くなると思えます。でもあの針音は音楽の内容に集中する人には気にならないもので、オーディオ的な音質を求める方にはとても許せない雑音らしいです。私はオーディオに目覚めた最初から針音は気になりませんでした。何人かの方にEMG蓄音機を聴いて頂きましたがオーディオに関係無い方、音楽家、楽器関係の方は全て再生音に驚きました。オーディオマニアの方は演奏内容より音質の方は針音はもちろん、再生音の高域の不足、狭帯域感がゆるせないらしく平然とされていました。でもある人でコーラスをなさる方で、また聴かれる音楽もかなり偏られるオーディオマニアでただお一人蓄音機には関心を示されませんでした。多分生音でコーラスになれておられるから高域の無い音は別な世界と感じられたのかも知れません。そうですEMG蓄音機にターンアキュを使用するのもまだ試みておりません。EMGがもっと良くなるなんて心の底では考えていないからかな?すみません。
ではSさんの試聴感想を御紹介します。
このところ、レコードを聴く方々が代替わりしながらも微増していると感じています。
理由は音が良いから。
もう少し言うと「デジタル再生と比べて音楽がより深く聴こえてくる」からです。
年齢はアラサーからアラフォー、配信サービスを中心に高音質ファイル再生をネットワークでコントロールしよう、それも最高音質で。そう考えて熱心に実践しているような方の口から、「それでも一番音が良いのはレコード」という言葉が飛び出す場面に何度か出くわしました。
配信サービスは購入すべきレコードを探すためのツール、と考えている方々もおられます。
市場を見ても、オーディオ機器製造販売が冷え込む中で、安価なレコードプレーヤーの新製品が出ていたりします。
今回のターンテーブルアキュライザー・TACU-1は、認知度さえ上がれば(ここが難しい?)、小ブレイクぐらいしておかしくない製品だと感じています。
私自身、配信サービスに軸足を移して音楽を楽しもうと、再生装置を再編成している真っ最中ですが、レコードでの音楽再生を基準にして、そこに寄せたデジタル再生を心がけています。
尤もそれは、インフラノイズ社の製品群に助けられ導かれての今、なのですが。
ターンテーブルの音質を飛躍的に改善するアキュライザーが出る、という話を聞いた時、正直、困ったな、と思いました。
数年間ターンテーブルを起動させていない、まともなカートリッジがモノラルしかない、オリジナル盤集めから足を洗って5年、レコードも売り払って2,30枚しか手元にない、ないないづくしだったのです。
それでもレコードを良い音で聴けるなら、是非入手して聴きたいと願いました。
さらに、稼働させたターンテーブルがのモーター制御が故障していて使えなかったり、いろいろありましたが、結局、1970年代にテクニクスが製造したリニアトラッキングアームの名品の内の普及機・SL-5を奇特な方からご提供いただき、TACU-1の発売を待つことができました。
「思ったよりちっちゃい」というのが、届いた箱を開けた時の率直な感想です。
セットしてみて思ったのは、「心もとない」。
少しはレコード盤を"抑える"要素があるのかと思っていましたが(たとえば、スピンドル径より穴が小さくてきつくはまるとか)、ちょこんと乗って、スピンドルに対しても盤に対しても、ただ触れているだけ。主素材がフェルトとセーム革ですから軽いですし。
「こんなんで変わるんかいな?感」はヴォリュームアキュライザーを超えていました。
最初に聴いたのは、英HMV盤、ブラームスのヴァイオリン協奏曲、ジョコンダ・デ・ヴィート/シュワルツ指揮フィルハーモニア管。散々聴き込まれて盤面が曇っている上にポップノイズ出まくり、「サイレント・サーフェス」の名が泣く盤質で、手放そうにも躊躇した盤ですが、元々の音も演奏もとても良いので手元に残していたものです。
いつもと同じ、針が盤に落ちる音がして(後々、何度か変わって感じましたが)、演奏がスタート・・・音は変わっていないみたいですが、ゾクッと鳥肌が立つような感覚が・・・
今までは、レコードに針を落とすたび、「やっぱりレコード再生が一番だなあ」とホッとしていました。しかし、TACU-1で聴く感じは、レコードならではの音の美しさ、音楽の自然さを超えてしまっています。
気がつけば音楽表現の妖しいまでの魅力に惹き込まれている、そんな再生音なのです。
酷い盤質が変わるはずもなく、ポップノイズはブチブチ言いっ放し、オケの強奏部では音がガサついて、トレースする針に申し訳ないほどですが、それに勝る演奏の迫真力!!
廃棄寸前の盤からこれほどの感動を味わうとは!!
同じ盤を、その後も何回かかけましたが、気づいたのは、強奏部のノイジーさがターンアキュ有り無しで印象が変わることです。
盤質のせいで混然とノイジーになるのですが、混然度合が微妙に違って、やはり有りだと楽音との分離感が出ます。分解能が上がると言っていいかもしれません。
ただし、音的な明瞭度や見通しもさることながら、音楽的な表現力が格段に上がって感じられるのがTACU-1ならではの効果です。
近頃は配信音楽の流し聴きが多く、日常の音量設定が低めです。それを忘れてそのまま聴き始めたことがあります。
静かに始まる管弦楽曲でしたが、いつもならあわてて音量を上げるところ、瞬時に音楽の世界に没入し、結局、強奏部に入った所で、設定音量が低すぎたと気づきました。
それほど、再生音、否、音楽に訴求力があります。
弱音でも音が立っているので、音の表情が落ちない・・・どころか、弱音部ほど音楽がスーッと身体に沁み入ってきます。
TACU-1ありなしでどう変わるかを何度か比べてみましたが、外すと音楽が散漫になり、付けると訴求力アップ、の繰り返しでした。
敢えてレコードを選んで聴いている音楽ファンの耳なら違いは歴然でしょう。
充実した音楽鑑賞には欠かせないアイテムです。
2022.5.11
Mさんからターンテーブルアキュライザー TACU-1の試聴感想を頂いた。Mさんはなんとヴィンテージの名器を3台も所有されておられる。その3台全てでTACU-1の効果が認められるかどうかを検証して下さった。その3台は全て駆動方式が異なる。写真はトーレンスTD-124の駆動部分である。ベルトとアイドラーの組み合わせという見ただけで惚れ惚れする美しさ、音だけさの私でも音を聴かずとも欲しくなってくる。Mさんお疲れ様でした、早速お礼のダンパーフレークを送るよう準備します。有難う御座いました。
ターンテーブルアキュライザーTACU-1試聴記
TACU-1の発売を待ちかねて次の3システムでTACU-1の試聴を行ってきました。
Aは現役のベルトドライブ機で軸受けを最新のものに換装したもの、Bは旧式のアイドラードライブ機、Cは旧式のベルト・アイドラードライブ機です。Bのアームはダイナミックバランス型、AとCはスタティックバランス型です。AのモーターはクオーツロックのDCモーター、BとCは旧式のシンクロナスモーターです。AとBは発泡樹脂のターンテーブルシート、Cはフェルトのターンテーブルシートを使用しています。カートリッジはすべてMC型で、スピンドルの潤滑油は同じものを使用しています。インシュレーターは、AはZANDEN社のゴム系のもの、Bはインフラノイズ社のマグナライザー、Cが複合素材の自作品です。
インフラノイズの資料によれば、音質に関係する要素はいろいろありそうなので、こういった設計の違いでTACU-1の効果がどのように変わってくるか、興味のあるところです。
再生したのは、演奏は定評があるが、再生上のハードルが高いものや大編成の大曲である、次のアナログ盤です。
ピノック指揮イングリッシュコンサートのバッハのチェンバロと弦楽のための協奏曲
アッカードのパガニーニの24の奇想曲
ホロヴィッツの Horovitz in Televisionからショパンのバラードとノクターンなど
フルニエのバッハの無伴奏チェロ組曲
ミルシュテインのバッハの無伴奏パルティータとソナタ
アンダのベートーベンの選帝侯のソナタ
ショルティ指揮ウイーンフィルのワーグナーのワルキューレ
クレンペラー指揮フィルハーモニアのヘンデルのメサイア
結論を言いますと、上記の新旧3システムにおいてすべてに効果があり、オーディオ的な音の変化は別として、音楽表現上次のような印象をもたらしてくれます。バッハのチェンバロと弦楽のための協奏曲、無伴奏チェロ組曲、無伴奏パルティータとソナタは、それぞれの演奏家がフレージングやボウイングなどの演奏技法を通じてバッハをどう解釈しているかが手に取るように分かります。Horovitz in Televisionや選帝侯のソナタは、ホロヴィッツやアンダがショパンやベートーベンをどう表現したいかが、打鍵やフレージングから伝わってきます。パガニーニの24の奇想曲では、アッカードがこの難曲をどのような技巧で引きこなしているかが分かります。ワルキューレとメサイアではオーケストラに加えて、ソリストや合唱も加わっており、ショルティやクレンペラーが大曲をどのように構成していっているかが分かりやすくなっていますし、歌手たちの歌唱にかける思いまでも伝わってきます。オーディオにおいては、スピーカーからの音に意識が行きますが、TACU-1は、その奥にあるアンプやプレイヤーの特性やレコードの溝に刻まれた情報を超えて、さらにその先の演奏家の曲の解釈や技巧や曲の構成のあり方にまで到達させてくれます。オーディオの目標は、メディアに収録された情報を正確に引き出すこととよく言われますが、さらにその奥にある演奏家の解釈や技巧や情念みたいなものまで引き出してくれるのがオーディオの醍醐味であると、TACU-1が悟らせてくれました。
以上
2022.5.1
Mさんのお友達のWさんからも殆ど同時にターンテーブルアキュライザー TACU-1の試聴感想を頂きました。今回のアキュライザーはこれまでの一連のアキュライザーが音楽的な改善と共に、音質的な改善、分解能とかトランジェントとかのオーディオ的な改善も有りましたので音楽の演奏内容まで関心を持つことの無いオーディオが主で音を楽しまれている方にも価値あるものでした。今回のターンテーブルアキュライザーは出来るだけ固有のカラーレーションを排除し、また単体では個性を持たない音質の構成を取りました。どのようなターンテーブル、カートリッジと組み合わせても最良の結果を得るためです。言い換えればTACU-1自体の個性は無くして、演奏内容だけに作用することで魔法の様に演奏時の時間軸に介入させた訳です。このため今回のアキュライザーはオーディオ的な向上は殆ど無い、演奏内容を聴かれない方には価値の無いもので、使用しても何の効果も無かったと言われる方も出てくると思われます。Wさんがこの製品の開発意図を音楽の歯車に例えてくださいました。まさに演奏の時間軸に介入するが、音色、音質の変化を起こさないようにした努力を理解してくださいました。このことをTACU-1に興味を持たれた方の無駄使いにならないよう早く説明しないといけないと考えながらも、マイナスのキャンペーンにならないか心配しましたが、Wさん有難うございます。とても適切な内容説明をして頂き感謝します。
ターンテーブルアキュライザーの感想
今回のターンテーブルアキュライザーはヴォリュームアキュライザー以上にその設計と製作は困難なものだったのではと推察いたします。ターンテーブルという物理的に大きなものをどのように制御し最適化するのでしょうか、想像もできません。
結果的にはこのアキュライザーをターンテーブルに装着するとレコードの音楽の表現が増して音楽にグッと引き込まれます。
良い音楽は旋律の線と線が絡み合い、和音の響きと旋律が歯車のようにしっかり噛み合いながらさまざまな色合いを放って進行していきます。
生の演奏であってもその程度はさまざまですが、録音再生にあってはその歯車の噛み合いがかなり失われています。雑多に発生するノイズが歯車の精度を狂わせています。
インフラノイズ社のこのアキュライザーはその歯車の噛み合いを蘇らせるのです。響きの色合いの変化が音楽表現の源ですのでこのアキュライザーはレコードから音楽表現を引き出すと言って良いと思います。
一般的にレコードスタビライザーは、重さで制振するのが普通ですがこのアキュライザーはとても軽い材料でできていて、抑えつけるのではないようですが、しっかりと無用な振動を消し去っているようです。
レコード音楽がとて色濃く豊かに聴くことができる、まさに驚きの得難い装置です。
2022.5.1
2021.8.2のブログの記事でVRA-7の試聴感想を頂いたMさんがいち早くターンテーブルアキュライザー TACU-1の試聴感想を届けてくださった。TACU-1を入手なさったのにイコライザーをお友達に貸しておられすぐに試聴出来なかったらしい。でもそれが幸いしたのか、お友達のWさんと一緒に聴いて下さる結果となった。また有難いことに二人ともオーディオマニアというよりは音楽家で、このお二人の試聴感想を殆ど同時に入手出来たことを感謝しなければいけない。幸先の良いスタートとなって大変うれしいことだ。Mさん有難うございました。
補足:Mさんが最後の方に書かれたこと、お二人の入手なさったTACU-1はそれぞれ少し違った効果であったのこと。これは事実です、なぜならTACU-1の製造過程では機械での加工は無く手作業による加工です。そのため加工精度は見た目にも良いとは言えない製品に仕上がります。しかし心配は要りません、完成後には一つ、一つヒアリングを行いながら少し力を加えたり、穴を拡げたり、柔らかくしたりして調整します。またヒアリングで不合格になる個体でも出てきますのでそれは廃棄します。飾りにもならない外観なので私のボーダーラインすれすれの音質なら出荷する意味が無くなります。これは製品のバラツキで良いのと悪いのが出てくるだろうと言われると答えに困りますが、合格ラインでのヒアリング検査があることと、Mさんが書いて下さった楽器の選定を思い浮かべてください。名器のオリジナル真空管、名器クラスのカートリッジ、ストラディヴァリウスその他、ギターやチェンバロ等の楽器には必ずある現象です。とは言っても最高の個体を探すためにいくつも買って下さいとは絶対に言えません。ご心配なく!ヒアリングでの合格試験はさぼらずにやりますから。
先週、待ちに待った(と言う程長く待った訳ではありませんが)ターンテーブルアキュライザーが届きました。
すぐに聴こうと思ったのですが、イコライザーアンプが友人のWさんに貸しっ放しになっていることに、届いてから気付きました。この2年ばかり仕事が多忙で、自宅で音楽を聴ける状況でなかったので、貸したのを忘れていました。この4月から漸く、時間的にも気持ちにもゆとりが出来、また音楽を聴ける生活に戻れました。
Wさんにアンプを返して貰って試聴すれば良いのですが、彼も私と同時にターンテーブルアキュライザーを申し込んでいたので、イコライザーアンプを取りに行きがてら彼の家で試聴することにして、本日朝からW邸を訪ねました。
また、彼のターンテーブルアキュライザーと私のとで差が有るのか無いのか、有るとしたらどの程度の差が有るのかを確認するのも目的にしておりました。
私はターンテーブルアキュライザーの他に、手許にあったスタビライザーを2個持って行きました。1個はA社の既製品、もう1個はドライカーボンで各種オーディオアクセサリーを作ってヤフオクで販売されておられる方の作品です。
まず、レコードだけで聴き、次にA社スタビライザー、その次にドライカーボンを聴きました。
2つを比較すると、ドライカーボンの方が音楽がよりふくよかになったように感じました。このドライカーボンのスタビライザーを購入してから、拙宅ではA社の製品は出番が無くなっていました。
2つのスタビライザー聴いた後、愈愈インフラノイズ社のターンテーブルアキュライザーの登場です。まず私の、その次にWさんの。
Wさんも私も、秋葉社長のこの自信作には大いに期待しておりました。インフラノイズ社の製品には、デジタルアキュライザーで衝撃を受けて以来、一度たりとも期待を裏切られたことがありません。Wさんにも私にも、インフラノイズ社の製品に対する絶大な信頼があります。
しかし、スタビライザーに比べ、如何にも小さくて軽いこのアキュライザーに、「これでどれ程の効果が齎されるのか」という思いを二人とも抱いていたのも事実でした。
しかし、音が出た瞬間に僅かな疑念は霧消しました。
今日聴いたのは、ボサノヴァのライヴ録音とクラシックのオーケストラでした。インフラノイズ社の製品に共通していますが、一言で言うと「より音楽的になる」のです。スタビライザーの比ではありません。
ターンテーブルアキュライザーを取ってしまうと、音楽がつまらなくなります。これまでのインフラノイズ社の製品と同じ印象です。
ターンテーブルアキュライザーを置くと、ボサノヴァのライヴでは複数の奏者が、互いの呼吸を量りながら演奏しているように聞こえます。外すと、何だかバラバラな感じになりました。もちろん実際の演奏は、ライヴのステージでお互いの音をよく聴いて合わせていることに間違いありません。
オーディオ的な観点から言うと、細かな音或いは響きが聞こえるようになります。オーケストラでユニゾンで吹いている複数の木管が聞き分けられるようにもなります。しかし、そう云う点も含めて、演奏のメリハリがはっきりして臨場感が増します。
Wさんも私も音楽の愛好家です(尤も私がアマチュアのフルート奏者であるのに対し、Wさんはクラシックのプロの作曲家です)。
二人とも、オーディオは音楽を聴くための手段で、目的ではありません。ですから、オーディオ装置で音楽を聴く際、如何に生々しいか、生演奏を髣髴とさせるか、が共通の判断基準です。
インフラノイズ社のオーディオ・アクセサリー製品が、悉く生演奏に近付ける力を秘めているのは誠に驚嘆すべき事実です。これは、秋葉社長が、Wさんや私同様、音楽を基準に音を判断しておられるからに相違ないと思います。
また私自身の一つの基準として、聴き比べて明らかに良ければ、そちらを選択するが、厳密に聴き比べて僅かな差が感じられる程度なら、どちらでも良い、としております。
インフラノイズ社の製品は、付けた場合に明らかに良くなります。全てに共通するのが、演奏がより生々しくなると云う点です。外せば、途端に音楽がつまらなくなります。生気を失ってしまうのです
今回のターンテーブルアキュライザーも、その控えめな外観からは想像できない程の威力でした。これなしで今後アナログディスクを自宅で聴くことはあり得ません。
ターンテーブルアキュライザーの素晴らしさは能く解りましたが、Wさんのと私のとでの差は無論有りました。Wさんの方が音が野太く、メリハリが強く感じられました。私のに替えると少しスリムになります。
どちらが良いかは好みの問題でしょう。メリハリの効いているWさんの方が好ましく感じる人も少なくないと思いますが、全体のバランスは私の方が良いのかも知れません。
もう20年も昔の話になりますが、私は公立の音楽ホールの開設準備担当を経て初代館長を務めました。開設準備の時に、スタインウェイのフルコンの選定に、ピアニストと共に出掛けました。3台のスタインウェイをピアニストに弾いて貰って選びましたが、それこそ厳密に聴き比べて一長一短でした。今回ターンテーブルアキュライザー2つを比較試聴して、その時のことが想い起されました。
ターンテーブルアキュライザーは余りにも素晴らしいので、アナログ・ディスクを聴く音楽愛好家の友人には強く推奨しようと思います。
秋葉社長には、今回もまた素晴らしい製品を開発・販売戴き感謝に堪えません。ありがとうございます。
2022.4.19
大竹徹さんのCD, SPITHAがまたまた音楽誌ぶらあぼ5月号で紹介された。今回もなかなかの批評である、無名の大竹さんと田中さんを交えたトリオ?で当然一人だけ世界的に知られた奈良ゆみがいるだけに彼女がリーダーとしての企画だと思い込んでいる方が殆どだろう。録音に立ち会った私もなんとなく彼女が主?と、まあ何も考えずお手伝いしてたが。書かれた方はこの演奏を第三者的に聴かれたので演奏の本質を掴まれたのだろう。身内とか友人とかはつい無自覚で色眼鏡を通してしまう、しかし現実はズバリ、大竹さんがリーダーなのだ、このライターさんがいなかったら奈良ゆみがひっぱる怪しい妖怪音楽グループとしてのマイナー評価で終わったことだろう。いずれにしても友人としてとてもうれしいことだった。
思いの他の展開でレーベル会社の第一ロットも底が見え始めたようだ。市販CDの音質をフェニックスの如く蘇らせる技も見つかったし、最高のCDRでマスターからフェニクソロジーでCDRを作成したらと考えるとワクワクしてくる。インフラノイズファンの方が欲しいと思われるかは?である。マスターは私の所有なので著作権は問題無いだろう。しかし考えてみればフェニクソロジーで原盤から作成できる音源はいくつかあるではないか?
今回新発売のターンテーブルアキュライザーがとんでもないものだと認めて下さった方々が、いつもの画に描いた餅を欲しいと言ってくださるならやってみたい気もするが、年齢と共にだんだん..........言うだけになって行く。
2022.4.16
大竹さんのCDが音楽現代で紹介された。なんと推薦で準推薦が高橋悠治なので笑ってしまった。コメントで大竹さんのヴィオラは武骨に官能的とある。確かに市販CDでは彼の表現が少し荒っぽく聴こえるので?マークが出た。しかし私のマスターではそうは聞こえない、まあ変態的ではあるが武骨というより、かっこつけない音を出す。本人が聴いてもマスターと比較して、一生懸命やっていることが無くなっていると聞こえるらしい、言い換えれば変態音が普通の音になってしまっている、がっかりしたらしい。
これについては私はもう何度と無く経験して、音源のコピーでは克服出来ない現象とあきらめている。マスターそっくりの音はいくら上手くコピーしても、最上と思える器材を使ってもそっくりは無理なのである。ましてマスターから市販CDになればそっくりで無いというどころか、とんでも無い差のモドキに変化してしまう。これはプロの世界なら仕方の無いこと、腕ではどうしようもないと諦めている周知の事実。印刷物と元のネガの差である。
もう少し解り易く説明すると例えば音質が最良と思える業務用のCDRレコーダーを2台用意して、CDRは今もう製造されていない、過去最高のCDR,太陽誘電That's CD-R 74MY(今は一枚2000円以上のプレミア!)を使ってもそっくりにはならない。悔しいがインフラノイズ デジタルアキュライザーを接続ケーブルに繋いでもそっくりにはならない。
オーディオ的にはとても良く出来たコピーなのに、なにが違うのか?オーディオ音としてはそっくりなのに、音楽的にはそっくりで無い。変態濃度やフェロモンが無くなっているのだ!
分解能、周波数特性、歪、パルス特性etc. フルに現代科学の力も借りたオーディオ的なそっくりさんは成功していると思える。アナログよりデジタルは波形の再現性とコピーの忠実性に優れている、そしてハイレゾ化によりますますそっくりが可能になってきている。でもそのそっくりさんはモドキである。
絵画の複製と同じでA.I.を駆使しても名画の複製は香りやフェロモンが抜け落ちる。もちろん複製と本物を見分ることが出来ない人はいる、専門家でも見分けられない人はいる。音楽も同じで最先端オーディオの音源コピーを聴き分けられない人もいる。絵画と同じでオーディオの専門家でも聴き分けられない人もいる。この変態濃度とフェロモンがあるためにそっくりの音楽コピーが出来ないのである。かたちの忠実度が完全でも音楽フェロモンが抜けるからである。
しかしである、今回の新製品ターンテーブルアキュライザーの開発、製品化でかなり苦労したのでそっくりさん作成不能の原因のしっぽを掴んだ。いずれそっくりさんを見分けることの出来る音楽好きの方に製品化しようと思っている。フェロモンの抜けた市販CDからコピーを作成、フェニックスの様なそっくり度の再現には既に成功している。生きてる間には製品化出来ると思う。具体的には上述の市販CDRからCDRへのデジタルコピー時に接続することで奇跡が起こせるデジタル機器だ。
2022.4.6
大変長らくお待たせして申し訳有りませんでした。新製品のターンテーブルアキュライザーは今月の下旬に発売開始の予定です。いつものように試聴感想を頂いた方にはお礼として非売品、ダンパーフレークをお送りします。よろしくお願いします。
ターンテーブル整音器
ターンテーブルアキュライザー TACU-1
ターンテーブルはレコード盤を回転させ音溝に記録された波形をカートリッジで電気信号に変換させるための機器です。レコード盤を定速で回転させる目的で回すためのモーター、制御電子回路、ベルト、ギヤ、アイドラー、そしてまるで釣鐘のような形状の鳴きやすい円板などから構成されています。これらはアコースティックなノイズや電子雑音を発生します。カートリッジは音溝のピアニシモまで拾う能力が有りますから、発生するアコースティックなノイズを常に拾うことになります。ターンテーブルの軸受けに使うオイルでも音質が変わります、軸受けの軋みやベアリングの音がオイルの音響的性質により変わるからです。オイルの違いくらいで音質が変わるのですから、モーターの回転音、ターンテーブルの形状と素材、アイドラーのゴム、ベルトドライブのベルト、糸、材質などの組み合わせで複雑に音質が変わります。カートリッジ、アームの優劣を検討する以前に物理的な性能の優劣だけで構成すればどんな結果になるのか設計者にも予測出来ません。手で持てないくらいの石臼のような円板をガット弦で回せば素晴らしいものが出来るに決まってると反論されるかもしれません。定速性能、慣性モーメントの関係する物理性能のおかげで卓越した性能が約束されても音楽再生に良い結果が出るとは限りません。歴史のふるいにかけられてプレミアの付いた、トーレンス、コラーロ、ガラード、EMTなどの名器は物理的な性能だけで無く、音楽再生に良い結果が出るよう設計されていたからこその結果です。
ターンテーブルアキュライザーは音楽再生を一番の目的としないで、物理的性能を追いかけて造られたターンテーブルでも素晴らしい音楽再生可能とします。ピアノのメカニズムからアイデアを頂きました。ピアノという楽器はメーカーや年代により優劣が有りますが、調律、整音により音質は大きく変わります。またそれ以上に演奏家により大きく変わります。他の楽器と比べ構造的には幼児がキーを押しても名人が押しても同じ音が出る扱い易い楽器のはずです。しかし実際では音楽的に聴くと音色は似たものの大きな差が有ります。指で押すだけの行為なのに、スピード、加速度、ストップなどの細かい、口で言えない、技術的に第三者には説明しにくい僅かな差なのですが音色でなく音楽として比べると雲泥の差となる不思議。この様にとても演奏の難しい楽器ですのでキー以外の操作も大きな音楽的差を起こします。それがペダルです。名人はいろいろなペダルテクニックを持っていますが中でもハーフペダルというテクニックが有ります。一番良く使われるペダルのダンパーペダルはピアノ弦の響きをフェルトを押し付けることで鳴らしたり、止めたりする機能が有ります。ハーフペダルとは止める、鳴らすのON/OFFとして使うだけで無く、半分踏んだ状態、すなわちフェルトがわずかピアノ弦に触れるようにするのです。音質は音の濁りが無く、響きもある同時にある極めて音楽的なものとなります。これは誰でもやればそうなるというもので無く演奏者の表現意図にしたがってやって初めて値打ちが出るという高いレベルのものです。
ターンテーブルアキュライザーはこのハーフペダルの原理をターンテーブルに応用したオーディオでは初めての発想によります。フェルトは品質で大きな差が有り、著名なピアノ、スタインウエイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインなどのハンマーは自社生産では無く、ドイツのレンナーと言う会社がそれぞれのブランドに音質を合わせたものを提供しています。ターンテーブルアキュライザーは品質の高いフェルトの形状をターンテーブルの響きを最適に整音するように加工、樹脂による音質調整を行っています。このフェルトがターンテーブルの軸に触れることによりターンテーブルの響きを整音します。上述のハーフペダルのテクニックをターンテーブル軸に行っていることになります。フェルトはピアノハンマーにも使われますが、実際の整音は一つのキーごとに音を聴きながら針を入れたり、ヤスリをかけたり、樹脂を含ませたり、ピアノワイヤーに当たる場所の凹凸を変えたりとかなり面倒な作業で、調律師さんの経験と感性に左右されます。フェルトはこんなに扱いが難しい素材ですのでターンテーブルアキュライザーはターンテーブルの音質向上以外への応用はお勧め出来ません。フェルトは細かい羊毛を固めたもので、圧力をかけ過ぎるとその性質は大きく変化し、弾性の無いブロックと化します。ターンテーブルアキュライザーの外観はEPアダプターやレコードスタビライザーと間違うような形状ですのでインシュレーターとしてはどうか?当然に思い付かれるでしょうが、フェルトに圧力をかけてはだめだということを思い出してください。軽くタッチして音が良くなりそうな部分がオーディオ装置にあれば?可能かも知れませんが、ターンテーブル専用に音を徹底的に合わせましたので、これもまたお勧めできません。どうぞターンテーブル専用にお使い下さい。外観はいつもの様にと言うよりは、一切の外観のためのデザイン的な配慮は行っていません。現実のピアノハンマーや周辺のメカニズムも当然に外観的理由による配慮は皆無です。これと同様だとお考えください。
使い方ですがレコードをターンテーブルの上にセットしてからターンテーブルアキュライザーをスピンドルに差し込みます。一般的なレコードスタビライザーと同様の使用方法です。セーム革の面が上面です。逆に使用することは整音が狂いますのでご注意下さい。EPアダプターを使用する45回転盤の場合は可能であるならレコードをセットしてEPアダプターを抜いてからターンテーブルアキュライザーを差し込んでください。EPアダプターを外せない場合はEPアダプターの上にセットして下さい。エージングは特に必要有りませんが数時間使用後くらいから音質はアップしていきます。整振樹脂が蒸発して抜けて音質が劣化することは有りません。音質改善効果は半永久的です。
[規格]
● 内容 ターンテーブル用整音デバイス
● 外形寸法 直径32mm X 厚さ11mm
● 重量 4.5g
● 構造 特殊フェルト、整振樹脂、セーム革
● 価格 \14,800.-(税込み)
2022.2.23
親友の天才ヴィオラ弾き大竹徹のCDが発売される。
入手方法は直接彼にメールして頂ければ送料込みの2500円で送ってくれる。大手のレコード屋さんでも入手出来るとは思うが送料無料でこちらの方が早いかな?3月初旬になるらしい。(メッセージを送ってもらったら 銀行口座を知らせます。toruo@aol.com 大竹徹)とのことです。よろしくお願します。
私は友達が出来る過程に子供の時からあるパターンがある。クラスも学年も違うのに何故か最初のきっかけ、近づいてくるのは相手の方なのが殆どである、ただし同性に限るのだが。爺さんになって今も皆さん不思議がるのは、子供から爺さん、婆さんまで年齢、性別、分類の難しい性別に関係無く友達が多いことだ。またあまり自覚は無いが他人から見ると外人さんみたいに知らない人に平気で話かける習性が有るらしい。この点から見るといわゆる善い人みたいだけどそうでは無いと思う。家内に言わせると私の為に我慢が多く他人の才能の芽を摘み取る悪い人らしいが、まあ夫婦間のコメントだから。30年ぶりに会う小中学の同窓会では始まると同時に女の子?すでにおばさんが10人くらい並んだ、何事かと思えば○葉ここにきて皆に謝れと言われた。さんざん女の子をいじめてきた詫びを入れろとのこと、当時は罪の意識全く無くて言われればあると思いだした。今になったら可哀そうなことをしてきたものだと勿論反省している。これが10代以降も続く自覚有りのいじめならもちろん犯罪だと思う。大人しい顔しているが本当は悪い子供だったのだ。ただ性格的には乱暴では無いが無謀らしい。自動車レースをしている時はプッツン○葉、スキューバダイビングを始めようとした時には性格からして危ないから絶対やめろと止められた、アーチェリーでは初めて一年でシングル(90m的)の試合に出るとクラブで皆さん心配された、無視して出続けたら10年くらいしてそんな人は回りに一人も例が無いと知った。顔に傷がある人に接すると殺意がわいて苦労する、しかし怖がりだから行動で結果に問題は出ない。いや30歳くらいまでは問題ばかりだったかな?そうだった、大人になってからもオーディオ評論家のE氏から初対面でお前は横上破りだと言われた、付き合いも無いのによく見抜いていたのだと思う。そのせいもあってかインフラノイズ=付き合うなというのがオーディオ評論家仲間では常識だったらしい。
中学に入ると例のごとく他のクラスのN君が近づいてきた。すぐに仲良くなって彼の家には入り浸った。ご両親は自動車関連会社経営の文化人?クレデンザこそ無かったが大型のレコードプレーヤーは勿論大きなスピーカーもあった。Lクラブとかの会員で裕福そうな?方が出入りして近所からは○○サロンと言われていた。そのN君と一緒にデビッドリーンのアラビアのロレンスを観に行った。二人共えらく感激しオレンス、ピーターオトールのファンになった。そういえばN君は凄い男前で背が高くピーターオトールみたいな雰囲気があった。女生徒に良くもてた、なにしろ下駄箱につけぶみが入るので有名だった。そんな彼は駅弁大学時代に首を吊って今いない。アラビアのロレンスが二人に影響したとしたら無謀さを美化することだけだったのかも知れない。
天才ヴィオラ弾きのO君は高校での親友だった。同じクラスだったのでどちらが先に近づいたのかは分らない。関西では代表的進学高だが、彼はもっとも入学者数の多い中学では一番で卒業だったから当然にT大かK大に行くのがお決まりのエリートだった。ところが彼の運命は私と親しくなって狂って?しまった。授業をサボっては公園に行ったり、制服を着たままパチンコ屋に出入りした。当然のことに50人ほどのクラスでどんけつは私かO君に決まっている。二人とも宿題をしてこないのでどうにもならない。私なんかはイニシャルAだから当てられる順は真っ先のはず、でも先生は無視して私の順をとばした。クラスでは存在の許されない邪魔者だったのだ。点数は殆どの場合0点だから級友は二人を馬鹿にした。バカに馬鹿にされるのは許せないとO君と相談して生物の試験だけ勉強しとこかということにした。結果満点はO君、次は一か所間違えた私だった。級友は本当に驚いていた。予習だけではどうにもならないプラナリアを切断する実験の問題だったように記憶している。その後O君は国内では有名なエイズ研究者となった。
残念ながらそれからも二人は人並みに勉強したわけでは無い、生物と音楽だけは別だったが。悔しいのはシューベルトの冬の旅を歌うテストでO君は一番。私はそんなに悪くないが不本意な点数だった、今思うと当たり前、音楽的才能の差なのである。そんなO君は一浪して駅弁大学に、私は現役で気楽に自動車で行ける私学に行った。何とか卒業はしたが当然ながら一流企業への道は無かった。後には彼は大道芸人になるし、医学部卒でないのに発明のおかげ?で医者になった。後にも先にもそんな例は聴いたことが無い。
彼が一流大学に行けなかった原因は私にあるのは間違い無いと本人も私も思ってきた。その責任は私に有るのだとずっと抱えてきたトラウマが突然昨夜解消された。私が録音していた彼の演奏が今回CDとして販売されるというのだ。これはおまえのおかげだと言うので、それで過去の罪を許してくれるか言ったら、許すぞときた。まあ冗談で言ってきたのだが本当にやれやれの気持ちだ。今思えば二人の級友にY君がいた。寡黙でガリ勉だったので親しくは無かった。ところが最近素晴らしいことにノーベル賞を受賞され何度もテレビに出ておられる。TVで陽気に話される、とても想像出来ないくらいイメージは違った。もちろんうれしいことで嫉妬心は全く無いが、私と親しく付き合う事無くラッキーだったとは冗談でも言えない。世の中は結果が全てである。知人の名声に便乗して自分の値打ちを上げようとする恥ずかしい行為も全て?親友のためとお許し頂きたい。
脱線というか?長い前置きで始まったのはO君の紹介にカコツケて日記に若い頃を懐かしく書いても許してもらえそうな年齢、末路?になってきたからだ。ビジネスが大事と普通のやり方で経営してた頃ならこんな超私的なこと書けない、今なら趣味、道楽100%のインフラノイズだから老人のつぶやきと勘弁してもらおう。
今回発売されるO君演奏の録音で2回のライブコンサートの中から良いものを選んだらしい。O君は演奏に自信があるので早くCD化したかったのだがレコード会社は販売数に期待が持てないと実現が伸びてきた。しかし共演の奈良ゆみは活動の本拠地がパリで日本より外国では有名な歌手だ。残念ながら単独では全く売れないだろうから彼女とのコラボと少しは期待したい。
サンプル版のCDのタスキを見て安心した。音楽学者細川周平のコメントで実に上手く書いてある。紹介するのにどう説明するか悩んでいたのだがこの方の文章表現力には脱帽する。あえて補足する必要は無い。
このようなジャンルの演奏を好んで聴き楽しむのは心の自由な人だ。一般的な演奏だけを聴く方では思考の引き出しにはまる場所が無いからだ。まあオーディオ音源としてなら価値もあるが理解出来ない演奏だからすぐ聴かなくなってしまうと思う。そんな人は自由な心を持たない、持とうとしかないからである。自分の理解が思考のベースで有り理屈でいつも物事を考えるから、未知のもの、抽象的なものは避けてしまう。またそれは自己防衛でもある。そういう私も充分にその傾向が有るのでフリージャズとかアバンギャルド、抽象画は好きとは言えない。高校生時代にフリージャズを聴いて頭の中が勝手に興奮して喜んだがすぐに脳が否定した。この種の音楽を受け入れたら他の一般的なクラシックが聴けなくなってしまうのかと恐れたからだ。心の底は自由なくせに生きる為の損得では邪魔になるからとの選択だったようにも思える。本質は自由なクセに自由に生きると暴走して損をする、だから充分ブレーキをかけて生きていく。ブレーキ無ければ危険人物だけれど高性能ブレーキ付なので音楽だけは自由にすれば良いのに。ただの臆病者なのかも知れない。
O君達の演奏、即興?アバンギャルド、フリージャズ?ミュージックなんというジャンルなのか知らないがO君がもっと大物になればこういうのかな?
タルコフスキーの映画は難解だとされておりし本人は言う。私に何故と聞かないで欲しい!
O君も言うに違い無い。内容や動機について私に何故と聞かないで欲しい
2022.2.18
新発売される大竹徹さんのCDの録音は私がやりました。96Khz,24bitのハイレゾ録音です。マイクはワンポイントでインフラノイズでチューンされた自慢のコンデンサーマイクです。マスタリングはALM RECORDS,コジマ録音さんで行われて44.1KHzに変換されています。
チラシを用意してるくらいだからかなり売る気ですね。内容はアバンギャルド?で一般的では無いですが、録音品質、音質、オーディオソースとしてパーカッション、声、珍しいヴィオラの重要なパートと機器テストにも向いています。演奏に興味を持てない方もどうぞお試しください。親友のためにインフラノイズ推薦です。今は親しいオーディオライターさんがいないので残念ながら音楽誌、オーディオ誌では記事として乗らないかも?でもレーベルの方からレコード芸術とかにアプローチはあるかも知れないので記事として掲載されることを祈ります。皆さんよろしくお願いします。
2022.2.16
順序が逆ですが早くもダンパーフレークの試聴感想が届きました。新製品お待ちの皆さん申し訳有りません。ふざけているのでは無いのですが、ターンテーブルアキュライザーは思う以上に製品化難しいです。
2022.2.16ブログで御紹介したアリエナイザー試聴感想を頂いたHさんに例外的に新非売品:ダンパーフレークをお礼にお送りしましたが、びっくりするほど早くダンパーフレークの試聴感想を届けて下さいましたのでご紹介します。順序が逆ですがよろしくご理解お願いします。
(画像は英語たいむさんからお借りしました)
いつもお世話になります、Hです。
お忙しいところ、ターンテーブルアキュライザー購入者へのプレゼント品「ダンパーフレーク」をお送りいただき、大変ありがとうございました。2/15(火)に到着しました、もしかして一般ユーザーとしては、第一号なのでしょうか?アリエナイザーの購入者なのに、ご配慮いただき申し訳ありませんでした。もの凄く嬉しいですが、試聴感想については責任重大ですね。
いつものように、静かになる夜中まで待ってから試聴しました。
コロナワクチン3回目の接種日と重なってしまい、副反応で正常な評価ができるか心配でしたが、結果が文句なく素晴らしかったので、早めに感想を送ることにしました。
まずは、音楽再生しながら、スピーカーのサランネットを外し、バッフルにユニットを固定しているビスを一旦緩めた後、締付けトルクをやや少なめにしてから、ビスの頭に「ダンパーフレーク」を貼りました。10枚/袋の内、片chに4枚で、計8枚を貼りました。ユニットのビス固定部分のコルクガスケットの抉れている部分が丁度10φmm位なので簡単でした。この時点でもう音質変化を感じましたが、まだ2枚残っているので、PC側のUSBケーブル端子に1枚、DACのガラスパネルにも1枚貼りました。
そしてじっくり聴いてみて、その効果に驚きました。
音が生々しくなり、リアル感がこれまでと全く違います。シンバルが本当に金属を叩いているかの様な音になり、ピアノがハンマーで打って(表現が下手でスイマセン)いるのが分かる様な感覚がします。女性ヴォーカルはよりキュートで魅力的になり、高解像度で、SNも良くなりました。今の音に、もの凄く満足しています、それにつけても紙のような物でこんなに音質改善するとは思いませんでした。
素晴らしいプレゼントを、本当にありがとうございました。
スピーカーキャビネットの天板に載せているツイーターのJBL075(10kHzクロス、-6dB/oct)にも貼りたいと思いましたが、枚数が足りません。非売品なので、入手するにはターンテーブルアキュライザーを購入するしかないか・・。
なお、アリエナイザーのその後ですが、ある時を境に覚醒しました。説明書にある通り、演奏者の個性がハッキリ分かる様に進化しています。こちらも素晴らしい商品です、あまり売れなかったとは、非常に残念です、多くの人に知ってもらいたいですね。
2022.2.10
アナログディスクを再生される方はオーディオ人口の中ではわずかだ。だからアナログ専用のアクセサリーを発売するには在庫を抱える覚悟が必要だ。
先日ちらりと情報を出したターンテーブルアキュライザーはその効果が絶大で国内盤のディスクがラッカー盤とまでは言わないが完全にオリジナル外国プレスに酷似してしまう。300セット製造したとしても100セットしか売れないならコストは3倍になる。どうしても欲しい方には他に変わるものが無いと納得して頂き感覚的に倍位の価格で購入頂くことになる。発売するか、否かに悩んだがオーディオ命の使命と割り切り、買って頂く皆様には高いのは仕方無しと思ってもらうことにした。発売はもうしばらくお待ち願いたい。材料は手配してしまった。また順序が逆になるけれど、下記に非売品、ダンパーフレークの紹介をさせて頂く、通常の感覚では無いオーディオメーカー?もはや下町のハンドクラフトオーディオショップなので仕方無しと思って下さい。
ダンパーフレーク使用に関して
昔オ-ディオで大流行したチップのようにそこら中に貼りまくることが出来る楽しいグッズです。アルミニュウム円板打ち抜きやガラス、その他の材質をオーディオ機器のパネルやガラス窓、スピーカーバッフルに貼ると音質が変化します。音が良くなるというより音色が変化します。変化するのですが場所をヒアリングで決めないといけません。ここに貼れば良いだろうと思ってデタラメに貼ると音質は劣化します。貼れば良くなるだろうと貼っても、貼る場所、位置を探さないと改悪になるかも知れない危険が有ります。
ダンパーフレークはそんな貼物とは似ていますが少し違います。ダンパーフレーク自体が整音作用を持っていますので貼る場所の間違いで音質劣化することは少ないのです。とは言うもののやはりヒアリングで決めないと整音が行き過ぎてチップと同じく弊害が出ます。USBダンパーと同じく使い過ぎは厳禁、ヒアリングのみで採用、不採用を判定と同じように扱ってください。カートリッジシェルやパイプアームに貼る、CD盤、レコード盤に貼る、スピーカーユニットの止めネジの頭に貼る、ケーブルチューナーみたいに使う、RCAコネクターの金属部に貼るとか、応用は無限です。両面テープの粘着力はとても弱いので貼ったり、剥がしたりが簡単で思い切り遊べます。決まれば強い両面テープで貼りなおせば安心です。パイプアームやシェルには大きな効果が有りますが貼る場所や量の判断はかなり難しいです。アームではパイプの中心や端から初めて1mmづつ動かし最適の場所を探します。お使いのカートリッジの魅力が失せたり、ダイナミックレンジが狭くなるなら使用しない方が良いと思います。カートリッジにもWTPされた名器が有りますからカートリッジの持ち味を優先します。あくまでダンパーフレークは脇役です。
電気接点のあるところや振動により再生音の変化する場所には殆どの場合に効果はあると思われますが、音質的な害になることもあるようです。例えば使用していない機器(電源オフ)のコネクターでも音は変わりますが単なるカラーが付け加わる感じです。その場所が振動している場合には使用していない機器、場所(窓ガラス、冷蔵庫の扉、使用していないスピーカー、バッフル、保護網、SPユニット振動板など)でも効果があることが多いのでUSBダンパーとは少し異なります。
USBダンパーと同じく端子類、USB端子、LAN端子、機器の電源スイッチのノブ、電源ソケット、AC差し込みコンセントとプラグなどに効果が有ります。貼る場所、枚数などを良く検討してから使用して下さい。試しに貼ってみて直観的に判断、悪いと感じたらすぐに剥して、迷っても剥す方を選ぶべきです。良くなるより悪くなるものを無くしていくのがオーディオでの正攻法です。良いところを集めても加算しないのは氾濫するオーディオアクセサリーが物語っています。良い音の部品を集めて作った自作アンプは残念ながら音の良いアンプになりません。安物の部品でもおかしな音、個性的でない普通の音の部品で造ったアンプのほうが良い結果が出るのは皮肉なことなのですが。
※ブレーカーや配線、トランス、機器内部などでの電源関係への使用では燃えやすい材質ですので、ACプラグでのトラッキング現象があるように一つ間違えば感電や出火などの事故につながりますので十二分に気を付けてください。
2022.2.9
Hさんからアリエナイザーの注文を頂いたので少し元気になってきた。ターンテーブルアキュライザーも早く売り出さないといけないし。
今まで何度と無く書いてきたが若い頃S社がかなり本気で、それまでは真空管アンプの時代だったがこれからは優れた性能は半導体のアンプだと高級セパレートアンプを発表した。なんと比較したのがマランツ7,優れた物理性能が音質を決めるという歌い文句だった。そこでマランツ7を聴いた、? マークだけが頭一杯で論理的にその新製品をけなす自信も勇気も無い若い頃だ。マランツ7が今では300万円ものプレミヤが付いてると知ったこの自信に満ちた半導体アンプの関係者はどう思うのだろうか?この時くらいからが日本のオーディオマーケット黄金時代、間違いのオーディオスタート、オーディオビジネスを活性化するための雑誌を取り巻く方々の活躍が始まった。そして私は憧れの高級アンプメーカーに勤めた。音の秘密、音楽などと無縁?と思える集団がオーディオ製品を大量に造り上場会社規模で成り立っていた不思議な時代だった。5年勤めて理解して、若くて元気だったから自分がやろうと始めた。そして現実の前に挫折した。経営に興味を持ち失敗してまたオーディオに戻ったことは幸せな結果となった。そしてオーディオ界は今は当然ながらその黄金時代はみるかげも無い。でもこの結果は音楽と無縁なメーカーであっても音楽を求める人がたくさんのマーケットがあったからこそだったのだろうか?残念ながらそうでは無くてその時代は今のようなIT無しだったのでホビーとしてオーディオはけっこうな存在価値があっただけの理由なのだろう。私が勤めたオーディオメーカーや家電大手が音楽的にも優れた製品を造っていたとしても結果は同じだったのだろうと悲観的になる。しかしインフラノイズ製品を評価される方がオーディオ人口の1%だとしてもまだまだその方達が求める製品を開発することが私の義務だと考えている。
同じ時代で思いだしたことがある、著名な音楽ホールの関係者で超一流の演奏の生録音、権利の関係で公に出来ない貴重な演奏を聴かして頂いた経験がある。この時は音楽、オーディオへの自信も、勇気も無かった頃、感激した、でも理解出来ない思いをずっとひきづった。再生機器のスピーカーがダイアトーンのNHKで使われるあのモニタースピーカーだった。その時以来三菱電機製のスピーカーの再生で良いと思ったことは一度も無い。何年も不思議だった。今なら簡単に謎は解ける。日本のオーディオメーカーは物理特性を追いかけてスピーカーを造ってきた。しかし欧州のオーディオメーカーは良い音楽再生のために物理特性を良くしようと努力していた。似ているようで全く違う、答えは簡単だ、目的が全く違うのである。良い音とは何か?どういう特性にすれば音が良くなるか?いや音で無く音楽とは何か、良い演奏とは何かと言い換えた方が解りやすい。なぜ日本製のスピーカーが海外では評価され無かったのかの答えがここにある。ショパンコンクールで日本人が何人も活躍する時代になったから日本のオーディオ製品も海外で評価されるのはこれからだ。若いオーディオ技術者に頑張って欲しい。
NHKのプロ用モニターがなぜあんな音を出したのか?ここにも世界に認められる日本製オ-ディオ製品開発への答えがある。あの時の音源はスチューダーで録音したマスターテープだったのだ。音楽的に?でも物理特性優秀のスピーカーなら、アンプも?マスターテープならあんな結果が出る。安物のPA用スピーカーでも音源がライブでマイクからの音なら音がおかしいなんて感じるのは少ない。
(1)WTPSPで再生するYoutubeの圧縮音源も (2)スチューダー録音のマスターテープ再生の国産シングルコーンスピーカー再生音もそっくりとは言わないが良く似ているのは確かである。皆さんの為には(1)で何とかしたい。可能性もコストも全く違うのだが現実性ではWTPSPの製品化は遥かに楽だ。なのに自分の年齢、気力、財力を考えると非現実的となる。私的な費用で宇宙旅行した凄い方が音楽が趣味でインフラノイズを知ってたらと夢みてもどうにもならない。
2022.2.9
ジミージャズさんを通してHさんからアリエナイザーのご注文を頂けた。コメント付きのご注文だった。「いつもお世話になります。ジャズをメインで聴いてます。新規更改したノートPCの再生音が、高精細で緻密になったのは良いのですが、薄い音で力強さが有りません。アリエナイザーに期待です。よろしくお願いいたします。」早速ジミージャズさんにお願いしてこちらの希望を連絡して頂いた。(お願いが有ります。新しいパソコンに交換されて音質に不満が出たとのことですが、パソコンは変化が激しく、性能を考えると新しくするしか有りませんが音質が良くなることは少ないです。アリエナイザーにてその問題が解消するなら喜ばれる方はたくさんおられます。結果が良ければ是非その経緯,感想が頂きたいです。次回新製品の試聴感想お礼のための非売品アクセサリーは出来ておりますので、もし今回のご感想をいただければ、テストケースとしてそれをお送りしたいと思いますのでよろしくお願いします。)
その後早速の試聴感想が頂けたのでご紹介する。アリエナイザーは他の製品と比較して思いの他販売数が伸びなかった。毎度同じでデザインないさ、音だけさだったのだが、それがメインの理由とは思えない。多分ネーミングがアリエナイザーと漫画ぽくて、少しふざけた感じがあったので真面目なインフラノイズのお客様には合わなかったのだろうと反省している。買い替えなくては仕方のないものとしての新型パソコンなのだがオーディオ的音質の向上と反比例して音楽的再生能力が劣化していく。ハイレゾの時代だからいくら音質が良いと言っても物理性能的に無理になって買い替えせざるを得ない。不思議な話だが困る方はたくさんおられるはずだ。Hさんの体験を参考にしてアリエナイザーで幸せになって欲しいと思いアリエナイザーもう一度と考えた。
以下Hさんからの貴重なアリエナイザー試聴感想です。
先ずアリエナイザー導入の経緯ですが、今までPCオーディオで使用していた10年物のデスクトップ型PC(Windows7→10へアップデート)の起動スピードが遅く、能力に対してデータ処理の負荷が高いのか、冷却ファンノイズが大きいのも気になり、もう時代遅れと感じたので、ハイスペック(当社比)の最新ノートPCに変更すれば、より良い音質が得られると思い、機器更改したのが発端です。
音源、再生アプリ、配線などPC変更以外の環境はそれまでと同じ状態で、聴いてみたところ、繊細で緻密な音で、これまで気付かなかった細かな音が聞こえる様になったのは良いのですが、コントラストが浅く、低域が締まり過ぎて力強さが感じられない薄い音になってしまったのです。
これでは気持ち良く音楽が楽しめないため、スピーカーのアッテネーターを調整したり、音楽再生アプリの設定を変更してみたり、AC電源アダプター(パワーデリバリー対応)を変更したり、パワーアンプを変更したり、色々試してみたのですが、どうにも気に入った音にならず、最後にアリエナイザーに望みを託す事にしたのです。
想像ですが、省エネ設計の電源とか、ストレージのSSDの特性なのかも知れません。
JimmyJazz様にアリエナイザーを注文し、到着を待っていたところ納期予定日より早く商品が届きました。きっと私が困っていると思った秋葉社長様が、直ぐに対応してくれたのでしょう。夜中の電源環境が良くなったころ、指定の通りに設置して聴いてみました。
驚くほど変わりました。
もちろん自分好みの方向に変わっていて、繊細でありながら五月蝿くなく、滑らかで、低音が団子にならずグラデーションを描くような感じになりました、帯域バランスも改善されました。これなら気持ち良く音楽を楽しむ事ができます。
お蔭様で、この音をベースにして、更に自分の望む方向に調整していく道筋がイメージできるようになりました。いつもインフラノイズ社様の商品に感心してばかりですが、今回も大変ありがとうございました、本当に助かりました。
*ノートPC底面に密着しているセッティングなので、筐体の放熱スリットが塞がれてしまっているのがちょっと心配です。