2023.3.9
まさにハイエンドの装置をお持ちのAさんからスピーカーアキュライザーの試聴感想が届きました。インフラノイズのブログに掲載するよりステレオサウンド誌に載るのがぴったりと感じるほどですが、スピーカーアキュライザーを使って頂き有難いことです。最後に疑問を感じられたSPA-7本体の底の小さな穴ですが、これは本体ケースの整音の為に開けられているものでゴムカバーで塞がっても、見えていてもどちらでも構いません。SPA-7自体の外部からの影響による音質劣化は一般のオーディオアクセサリーより少ないとお考えください。Aさんいつも有難うございます。
ではAさんのスピーカーアキュライザー試聴感想を御紹介します。
不見転で注文させていただいたので、早くも2月20日には現物が到着していたのですが、受け入れの事前準備で機器の配置替えをしていてプリアンプ、マークレビンソン32Lを壊してしまいました。修理に手間取り、感想が遅くなって申し訳ありません。
ここ、2年程は機器の購入は一段落し、ルームチューニングに注力して、サーロジック様のパネルを設置したり、丸棒をDIYしておりました。なかなか、交響曲を気持ちよく鳴らすに至らず、もう定在波対策にパネルかAVAA購入しかないかと迷っていました。
嬉しいことに今回のSPA-7は今までの御社の製品以上の効果がありました。要は皆さんの感想通りですが、音の鮮度は、さっぱりと埃をぬぐったような清潔さです。極端な鋭さやスピード感はありませんが、気持ち良く、私には、より生音に近いように感じました。
私が最も気にしている音場は、従来から更に広がりました。加えて、楽器が明瞭で、全体に充実しているように感じました。また、現在のシステムで気になっている、高音の煩さが緩和され、低音が増加し、チェロ、コントラバスの通奏低音が気持ち良く響きます。これで低域対策は不要になりました。
音楽性については、私にはわかりません。ただ、高校生の時に深夜FMで聴いた、サイモンとガーファンクルのスカボローフェアの感動がどうしても蘇らなかったのが、SPA-7で見事に解決しました。これは音楽性でしょうか。
エソテリックのグランディオーソK1Xを入口にML32L、ソニーTA-NR1、経由でアバロンダイアモンドに繋いだ音が、SPA-7入れるだけで見事に改善されました。私の使いこなしの能力が低いのは認めるとしても、なかなか理解しがたい気がします。秋葉社長のチューニングの名人芸でしょうか。
この音が明日も続きますように。
追伸
SPA-7の入力側の穴が、カバーで塞がれるようですが、これは、ずらしして、穴を露出させた方が良いのでしょうか。私の駄耳では、あまり差がないようにも感じますが。
2023.3.8 ( 2023. 3.9追記有り)
(2023.4.2追記有り)
インフラノイズ製品はこれまで、ほぼ100%購入頂き、その上長年に渡り学者らしい極めて論理的な観点から試聴感想を頂いているMさんから連絡があった。個人的な好き嫌いはさておき科学としてオーディオを捉えておられるようで第三者的に正しいコメントを残して頂いてきた。音楽家、音楽評論家、オーディオ評論家などの専門家の中には似た方はおられない。しかし独自というより音楽、オーディオ界の中では珍しい学者、専門は化学の博士だが、で音楽愛好家だ。無理やりに同じような思考タイプの人を音楽関係で探せば、吉田秀和さんとか、もっと広大に探せばピタゴラスとかかな?親しかった宇野 功芳さんとは正反対のタイプだ?
私が翻訳したステレオ誌の記事より、遥かに上品な言い方で記事を翻訳?して下さった。有難う御座います。
スピーカーに不満があるなら、買い替えるまえにSPA-7を検討すべきというような雑誌の記事がありましたが、誤解を恐れずに言わしていただけるとすれば、スピーカーが変わるどころか、システム全体が変わる、あるいは音源自体までが変わってしまうような錯覚すら抱かせます。
では博士の試聴感想を以下ご紹介します。
スピーカーアキュライザーSPA-7感想文
一連のアキュライザーシリーズを愛用してきたことから、スピーカーアキュライザーも導入を決めました。
スピーカーアキュライザーは、Westernの300Bシングルアンプとバイワイアリングで接続しているFAL C90EXWの間に挿入しているムジカライザーと単純に置き換えることとし、細かい設置条件その他の検討は、設置条件で作業が煩雑なことから先送りし、まずは種々の音源で試聴を進め、今後の方針を決めることにしました。
試聴音源は下記のとおりとし、音の出方よりも下記のようなところに注目して試聴していきました。
アナログ:ひと昔前の名演奏を蘇えるかどうか
CD:演奏会で求めてきたCDから演奏会の印象が再現できるかどうか
配信音源:ベルリンフィルディジタルコンサートやドイツグラモフォンの配信サイトSTAGE+の最新の収録からライブの雰囲気が伝わってくるかどうか
また、Spotifyなどのサブスクの配信やYouTubeのクオリティアップに有効かどうか
ハイレゾファイル音源:11.2MHzDSD音源とMQA音源のアナログマスターの雰囲気の再現とハイレゾらしさ伝わってくるかどうか
これらのチェックポイントの検証のために、ざっと計100近い音源を聴いてみましたが、代表例をあげておきます。
アナログ:ヘンデル メサイア
クレンペラー指揮フィルハーモニア
CD:イザイ 無伴奏ヴァイオリンソナタ
イブラギモヴァ(ヴァイオリン)
11.2MHzDSD音源:ロイヤルバレエガラコンサート
アンセルメ指揮コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
MQA音源:ブルックナー 交響曲第4番《ロマンティック》
ベーム指揮ウィーンフィル
放送録画:パッヘルベル カノン
ベルリンコンツルトハウス
ベルリンフィルディジタルコンサートホール:ヴェルディ レクイエム
クルレンツィス指揮ベルリンフィル
Spotify:バッハ リュート組曲
Alberuto Crugnola(リュート)
STAGE+動画:ベートヴェン 後期ピアノソナタ集
ポリーニ(ピアノ)
STAGE+アルバム:シューベルト 冬の旅
ディスカウ(バリトン) ムーア(ピアノ)
結論を言うと、上記のチェックポイントはすべてクリアーできました。クラシック以外の音楽ジャンルでも同様に説得力がありました。
インフラノイズによれは、権威あるモニタースピーカーのクオリティをスピーカーに手を加えることなく実現できないかという命題が開発目標であり、音の精度(Accuracy)を高めた結果、上記のようなチェックポイントをクリアーできたと考えられます。
取扱い説明書には、一応音質向上のアプローチの方針も述べられていますが、上記命題に対して、多くのソースにおいて結果を示したことから、どちらかと言えば、設計者の芸術的感性で仕上げられたと言ってもいいでしょう。
スピーカーに不満があるなら、買い替えるまえにSPA-7を検討すべきというような雑誌の記事がありましたが、誤解を恐れずに言わしていただけるとすれば、スピーカーが変わるどころか、システム全体が変わる、あるいは音源自体までが変わってしまうような錯覚すら抱かせます。
オーディオ装置は、往々にして相性みたいなものがありますが、上記のように音楽ジャンル、音源媒体の種類、再生経路などに関してソフト面の頑健性を示してくれました。また、公開された感想文によれば、スピーカーその他システムのハード面の多様性にも対応できているようです。
今後はさらなる追い込みと、手元にあるEMIのアビーロードスタジオモニターやTELEFUNKENの放送局モニターやAXIOM80などへの適用をおこない、ハード面に関する頑健性をしらべてみます。
以上
2023.3.9追記:
第三者的、論理的なスピーカーアキュライザー試聴感想を頂いたのですが、一か所だけ気になるところが有ってどうしてもそのままに出来ないので追記します。
博士の誤解?推測が少し有りますので以下事実を書きます。ビジネス第一ならそのままにしておく方が信憑性も有り良いのかも知れませんが。完全な絵に描いた餅のインフラノイズ製のスピーカーシステム、大げさな名前Well-Temperedスピーカー、誰も聞いたことが無い、開発者本人が素晴らしい、世界一と自画自賛しているだけ。そのWTPスピーカーの再生音に近い結果を得られるスピーカーアキュライザーと言ったって、何のことか解らないから信憑性ゼロです。そうなると博士の記述に不思議は有りませんが?
今やインフラノイズは公私混同というか、100%ホビービジネス?になり、遊びながら大人の玩具??を造ったら私も欲しいという方が次々現れてお小遣いをくださるというパターンです。しかし根底には一生を音楽(オーディオはその一部)の為に生きようと決めたこと、また音楽を本当に愛する方なら平和を一番大切にするはずだという思いが有ります。製品には私のプライドが有ります。このことをご理解頂き以下私の言い訳?を読んで頂きたく思います。
博士が誤解されているのはこの記述部分です。
>インフラノイズによれは、権威あるモニタースピーカーのクオリティをスピーカーに手を加えることなく実現できないかという命題が開発目標であり、音の精度(Accuracy)を高めた結果、上記のようなチェックポイントをクリアーできたと考えられます。
スピーカーアキュライザーの開発を始める1-2年前はオーディオシステムのトータルでの音質を最高のもの、即ち生音に近づけるには音の出口であるスピーカーの再生音を理想に近づけるしかゴールは無いとの考えが強くなっていました。そして発音部分のコーン紙から製作する以外に方法は無いように感じ手間の大変さに悩み続けていました。いろいろ試行錯誤するうちにコーン紙、発声部分の材料を樹脂や木材その他に変えることより発生部分の振動係数の方がむしろ重要と気づきました。平面スピーカーからホーン型まで内外のスピーカーシステムを入手しては振動板を分解、改造して調べました。その次の段階はコーン紙を一から漉いたり、造ったりするので無く、既存のコーン紙の振動特性を変化させる重量物付加、リブ、樹脂加工、変形、穴開け加工、切断など考えました。全ての方法で加工、ヒアリングを繰り返しある法則性を見つけました。そしてその方法を自ら厚かましくもピアノの調律法、バッハの名付けたものを拝借してWell-Tempered ClavierからWTP手法と名付けて、素性の良いスピーカーユニットなら、この改造により高音質化が図れると自信を持ちました。WTPスピーカー試作品をいくつか完成させ、WTPスピーカーの販売実現を目指したわけです。再生音は比較出来るもの無し、世界唯一、世界一の再生音だと完全な天狗になっていました。検証のため、過去の経験だけで無く、評価の高い未経験のスピーカーの再生音を聴いておかないと世界一だと100%の自信を持てません。一番入手の難しいと思われる東欧と東独のスピーカーにそれが有りそうだと検討を付けて、かなりの数の東独、ロシア、チェコなどのスピーカーを入手しました。結果、非常に高い平均レベルの再生音でしたが、WTPスピーカーに匹敵するものは有りません。ところが最後に出会ったのは民生用では無く、完全なスタジオモニターシステムのシュルツ製スピーカーでした。出会った時は大きなショックを受けました、My WTPスピーカーとそっくりの再生音だったのです。呆然としましたが落ち着いて考えてみると世界一なんて、エベレスト登山初登頂を目指した訳ではありません、馬鹿げた思い上がりの錯覚の僅かな時間だけのことです。
やはり音楽には順位は無いということでした。名演奏で技術的レベルの比較は出来ても、だれもそんなことにはかまいません。感動のレベルなんて比較しません。優れた演奏には順位は有りません。音楽ジャンルにも同じく優劣は有りません。楽器でもそうです。ガルネリデルジェスとストラディヴァリウスのどちらが優れているのかという馬鹿げたことは誰も考えません。もちろん別分野で音楽に理解の無い人にとっては優劣が、自身の理解には必要なのでしょうが?
しばらくして大ショックから回復しシュルツさん、エックミラーさんという偉大な天才達の凄さを知った喜び、またお仲間に入れて頂けそうな喜びを感じました。
こういう経緯が有りWTPスピーカーを販売しようとしたのが先で、東独の世界最高モニタースピーカーを知ったのは後の事です。
その後WTPスピーカー販売を画策しましたが残念ながら不可能となりました。その後もいろいろ悩みましたが少しでもWTPスピーカーの再生音に近い音を一般のスピーカーでも可能とする方法を探し、同等は無理でも近い再生音なら信号経路を理想化することにより可能と解りました。全力でスピーカーアキュライザーを完成することが出来ました。シュルツモニタースピーカーに出会えたことも本当の自信をつけるためには必要なことで、ラッキーだったと言えます。
このようにスピーカーアキュライザーの開発のきっかけは世界最高のモニタースピーカーを知ってその音を出そうと思ったからでは有りません。WTPスピーカーの完成がスピーカーアキュライザーの開発のモチベーションだったのです。
もう一つ大事なことが有ります、博士のリスニングルームはスピーカーとメインアンプの距離が長く、配線や配置をSPA-7だけのために変更するのは大変です。今回の試聴は仮のものとの自覚はおありですが、スピーカーアキュライザーの出力からスピーカーまでの距離が長くなるとスピーカーユニットの逆起電流をSPA-7が処理することが出来ません。もちろん音質面だけの向上は有ります。今回は長いスピーカーケーブルにインフラノイズ製スピーカーリベラメンテを使って頂いていることも逆起電流の問題を少し助けたのかも知れませんが?
早く正規の接続に変更頂き100%の効果を確認頂くことを希望します。
以上
2023.4.2 追記
Mさんからスピアキュの試聴感想の続編を頂いたので追加します。Mさんは主にクラシック音楽を聴かれるようです。前にも紹介しましたようにオーディオを論理的に捉えられていて,今回もご自分が聴かれるジャンル以外の音楽でスピアキュの効果があるのかを第三者的に確かめるべくお友達のオーディオマニア(殆どの方がオーディオのプロ?現役あるいはOBらしい?)を動員して検証されたようです。また文面からして私が一連のオーディオアクセサリーをどのような発想で、またどのように開発しているかにご興味をお持ちである。逆にMさんはどのようにオーディオ製品を捉えておられるのだろうか?
オーディオというより再生音を生音と比較してそのレベルを判断なさっているのはよく知っている。数多くのコンサートに出かけられて生演奏をご自分の基準として、オーディオ再生音を比較して生演奏の音に近いものを良しと判断されているのは間違いないと思う。そのように音楽を捉えておられるから私も同じくなんらかのヒアリング方法、基準で製品開発をしていると考えられているようだ。でも残念だが私は生音、生演奏を再現しようとはして無いし、また全く考えていない。昔はそんな時期もあった。インフラノイズ製品を使って再生したら生音、生演奏に近くなったということは起こるのは当然なのだが、それを目的として開発はしていないと言いたいのだ。大手のオーディオメーカーでスピーカーシステムを開発する手法としてストラディヴァリウスを所有するヴァイオリニストをスタジオに呼び、自社最高の録音装置で録音して、そのマスターを開発中のスピーカーで再生し、本人の生演奏とそっくりな音になるように音造りをしたと宣伝文句にあったとの記憶がある。しかしこのように努力して開発されたモデルは特にオーディオマニアに認められた様子も無く記憶から消えていった。
ここに大きな間違いが在るのにお気づきであろうか?音楽は時間芸術である、生まれてすぐ消えてしまう。また二度と同じものは生まれ無い。生演奏は完全に記録され無いだろうし、最高の演奏などは無く演奏の価値は無限である。演奏の比較は意味が無い。誤解されて困るのは低レベルでのオーディオ装置の開発ではこの手法は有効だろう。しかしマイクで拾った音源を録音再生してそれが生音源とそっくりに装置を調整しても、それはその時だけのことなのだ。その時ヴァイオリニストは録音した時と全く同じ演奏を再現は絶対に出来ない。表面上の音色くらいは比較法で捉えることは可能だが。
そのような捉え方では偉大な演奏家、偉大な作曲家の芸術を垣間見ることに終わるだけだけと考えている。
以上の考えで製品を開発しているから、開発時のヒアリングでも比較をして音を造るということは無い。なんとなくボンヤリと?聴いて脈があればより深く自分の満足レベルまで追い込んで行く。ある程度まで来たら上記のような比較はする。それは検証のためだけだ。比較という手法は最終の確認だけだ。でも脈があった時点ですでに比較という方法以上に鳴っているのだから本当は最終確認の比較の必要も無く、またこれまで比較で結果が悪く最初の手順に戻ったことも無い。その意味では論理的、技術的な開発はやってないのかも知れない、自分が聴いて良いか悪いかだけ。だから好きでない音源や、音楽ジャンルでは開発は無理である。Mさんが行って下さったいろいろなジャンルでの好結果はあくまで結果なのである。決してあらゆるジャンルの音楽を聴いてみて再生音が向上するように開発したのでは無い。また特定のジャンル、クラシックやモンダンジャズの再生音の向上を目指した訳でも無い。昔はジャンルによる得意、不得意はオーディオ装置にはあるものと諦めていた時期もあった。ジャズ向きのJBL,クラシック向きのタンノイ、ジャズ向きのシュアーM-44など現実にはジャンルに偏るものはある。インフラノイズ製品も以前はクラシックは良いが、ジャズはもうひとつというのもあったのは事実。これは私のつたなさが生み出したのは間違い無い。今はその時より成長したと自分では思っている。結果は自信が無いのだがMさんが私に代わって実行して頂いているのは有難いことだ。
言ってみれば開発の秘密は無い?しかし音楽である限り、現代音楽の無音音楽とか、機関車や飛行機の音などの非音楽音は別として人間が音を重ねて何等かのメッセージを載せる限りそれは音楽だから自分の造る物は効果有りとの考えがある。だからMさんが行って下さった検証はには感謝しなければならない。有難うございました。
いつものように前置きが長くなりましたがMさんの続報を御紹介します。
スピーカーアキュライザーSPA-7感想文(続)
先の感想文では、システムを固定し、クラシックに限定して試聴した結果を基に作成しました。その後システムを替えたらどうなるか、またクラシック以外のジャンルではどうなるかなど、オーディオ仲間の協力を得て検討を追加しました。
まずシステムについては、自宅の300Bシングルアンプ駆動のFAL C90EXWに加えて、オーディオ仲間邸のおなじく300Bシングルアンプ駆動のJBL4410とKEE LS3a/5に低域をTANNOY Ardenに受け持たせた変則的マルチアンプ駆動システムでの効果をみましたが、どのシステムにおいても同様の効果がありました。音源の由来と再生経路については、拙宅では、アナログ、CD、ハイレゾファイル音源、SpotifyやSTAGE+などの配信、放送録画など、オーディオ仲間宅では、CD 、ハイレゾファイル音源、DVDなど種々替えて試聴しましたが、どのような種類の音源でも効果は絶大でした。音楽ジャンルでは、三つのシステムにおいて、オーディオ仲間とともに少数のクラシック以外、ジャズ、ドイツ民謡、タンゴ、Jポップス、シャンソン、ファド、フォルクローレ、ラテン、ロック、カントリー、女性ボーカルもの、オルゴールなどなど、多様なジャンルからの音源を聴いてみましたが、それぞれのジャンルの意図する音楽の表情を忠実に再現しているように感じました。その他、拙宅では、ブルガリアンポリフォニー、中国琵琶、ケイジャンミュージック、ブルーグラス、ウクライナのバンドゥーラ、インドのシタール、日本の酒造り唄なども追加して聴いてみました。また、ミーントーンその他の古典調律とバロックピッチのクラシックも聴いてみましたが、音階、音律、ピッチ、協和/不協和の度合いなどに関係なく、精度の良い再生が聴けました。
オーディオ機器では、とかくジャズ向き、クラシック向き、女性ボーカル向きなどという評価がありますが、そういったことはなく全般的に底上げした結果になりました。
また、拙宅では、初めてお越しになられた方からは、スピーカーアキュライザーは評判どおりの音像感、音場感の改善が素晴らしく、一度使えば外せないようだというご感想が得られました。
なお、これまで3Bを中心に中世の宗教音楽からバルトークあたりまでヨーロッパの伝統音楽をカバーしつつ構築してきたシステムが、スピーカーアキュライザーで一挙にグローバル化し、コンテンポラリーなジャンルまでカバーできたとの評価を得たことは大きな収穫でした。開発の過程でどのような音楽とシステムを使用したかは分かりませんが、結果的にはどのような音楽ジャンルでも、またシステムでも向き不向きのない稀有なアクセサーになっていると言えます。
以上
2023.3.3
続報
続報をお約束下さったNさんがすぐにお送りくださった。前回にもまさる絶賛の嵐、こちらが怖くなってくる位です。
ロジャース BBCモニター LS3/5A と 日本にはまだ代理店の無いスピーカーブランド、シングルコーンタイプのシベリウスの世界的なレベルで評価の高い両極端のスピーカーシステムのどちらもが想像を越えるレベルでの再生音の向上があったとなるとこれは大変である。現存する良質なスピーカーシステム?これまでインフラノイズとして最低限のSPA-7で効果を得るには(あるレベルが必要)として提案してきた。この曖昧な表現をNさんのおかげで良質のスピーカーシステムなら大丈夫と置き換えることにする。Nさん有難うございます。
しかし大変なことになってきました。オーディオマニアの使うレベルのスピーカーシステムなら殆どのものに未知の改善があるオーディオアクセサリーと世の中が評価すると間違いなくインフラノイズクラスの弱小オーディオメーカーでも大ヒット商品となるのは間違い有りません。現在社員さんもおられないし、高齢者一人の手作りだし、売り上げを伸ばす気も無いし、結果生産体制を変える可能性はゼロです。
申し訳無い気持ちを持ちながら懸命に一人で作業するしか道は有りません。
予約の取れないミシュラン星付きレストランとか3年待ちのコロッケ屋さんになってしまうのは間違いなさそうです。
せっかくのヒットなのに暗い雰囲気で終わるのは辛いですが、どうかご注文頂く皆さんに現状をご理解頂き納品をお待ち頂くしか有りません。本当に申し訳有りません。
でも世界にはアコースティックギターなんかは数年以上製作をお待ち頂くというのも有るので、名誉なことと感謝しなければなりません。有難うございます。
(このトールボーイタイプのスピーカーがシベリウスと思われます。Nさんが続々報で写真を下さるかも?)
急ぎご報告です。
LS3/5 Aの効果が驚異的だったので、もう我慢できず
昨晩、シベリウスにSPA-7を接続しました。アンプは
アキュフェーズ、CDPはマランツ。ケーブルは、インタ
ーコネクト、スピーカーともリベラメンテです。
驚きました!
素の状態でもシベリウスは満足すべき音だと感じていた
し、もともとネットワークなどがないシングルユニット
なので、何か足したら、音質は劣化するだろうと予想し
ていました。
しかし、SPA-7を付加したところ、これまでの音は
なんだったのかと思わされるほどの音の改善!
(改善と言うべきなのか、もともとのポテンシャルが
十全に発揮されるというのが正しいのか)
ともかく脅威的です。
もともと、このスピーカシステムはエンクロージャーの
設計が絶妙で、フルレンジとは思えないほど豊かな低中音
が特徴なのですが、、、SPA-7を付加した直後から、前にも
増して豊かな低中音。今まで以上に冴えわたる高域、、、
シベリウスの音が何十倍も良くなった感じです。
バレンボイムの古いモーッアルトのピアノ協奏曲のCD。
SPA-7付加前も、まあまあ聞けるなあと思った盤でしたが、
スピアキュ装着後は、音楽そのものが迫ってきて、こんなに
良い演奏だったのかと驚きつつもモーッアルトにひたりました。
耳タコのバティアシュヴィリのチャイコフスキーとバイオリン協奏曲
をかけてみます。うわわ! もう全然違います。もう音楽が豊かで
自然、、、まるでホールで生の演奏を聞いてる感じです。音場が部屋
いっぱいに広がります。演奏にうっとりしたり、どきどきしたり。
フォルテシモでの音の広がりは、まさにホールでの音に限りなく
近い感じです。しかし、こんなに豊かな低音、以前は出てなかった、、、
そして昨日LS3/5Aで聞いたダイアナクラールのジャズ。弦とか
ビックバンドも入ったこの盤、、、生々しいというのか、ライブ
そのままというか、、ともかく、こんなに活き活きとして、
しかも美しい音、、、ベースの音がぐんと沈みます。シンバルの
鉄粉が部屋中に広がります。これは、まさに快感、、
シベリウス、、、こんなに素晴らしいスピーカーだったのだとあらためて
認識。
フルレンジで、これほどの音がするとは、、
シベリウスは、導入からもうすぐ1年なのですが、いや、これほどの
音がするとは、想像もしませんでした。そして、シベリウスの実力を
引き出したのがSPA-7に間違いありません。設計者ラブグローブさんに
SPA-7送って聞いてもらいたいぐらいです。
これから、間違いなく数日で音はさらに変わると思います。どのように
なるのか、楽しみです。
SPA-7、ほんとにすごい、、驚異的です! 少なくとも私とっては。
今週末はシベリウス+SPA-7で鳴らします。どうなるか、、わくわくです。
2023.3.2
いつも楽しい試聴感想をくださるNさんです、最近は海外から直接取り寄せられたスピーカーシステム、シベリウスというブランド?のシングルコーンスピーカーシステムをメインに使われずいぶん満足されている様子がブログから伝わってきていました。この方は雑食、失礼な言い方ですみません、超高級品から初心者用オーディオ装置、サトリやインフラノイズのようなマイナーブランドを含めて使用経験があるみたいです。そのなんでも食らいつかれる方もスピーカーをシベリウスに満足されたのでこれがゴールなのかなと感じていましたがどうもそうでは無いようです。良く出来たシングルコーンスピーカーシステムがゴールになるのは不思議では有りません。2way以上になるとネットワークが必要です。コンデンサーの音、コイルのコアの音、コア無しの空芯コイルでもエナメル線の被膜(現代ではポリウレタンかな?)の音がします。昔の本当のエナメル被膜は音が良いのですが絶縁の経年劣化が有るので今は使われません。チョークコイルの無いタイプ以外の2way以上のスピーカーシステムにはこのポリウレタン被膜のエナメル線が例外無く使われていますので、多かれ少なかれポリウレタンの音が乗っています。比較的近い距離で聴かれる場合は大型のスピーカーで無くても音楽を聴くには不足は無いと考えています。ツイーターのあるなしも音楽によって違いますが殆どの場合シングルコーンでも問題無いように思っています。
要するに指向性と高音の伸び(オーディオマニアが最も大事にするのがこれですが、良い設計のシングルコーンはブラインドテストでもツイーター付きとの判別が難しい傑作も存在します。ダブルコーンになるとこの点は改善されますが、楽器の数が増えるのと同じでアンサンブルという難しい問題が発生します。まあツイータもそうですが)
Nさんもついに悟りの境地で落ち着かれたのだと思っていたのがビックリしました。スピアキュがまた火をつけたみたいです。続々報までお約束くださいましたのでこの先が楽しみです。
以下Nさんの試聴感想を御紹介します。
注文していたSPA-7。やっとお店からとどきました。
昨晩ロジャース LS3/5Aに接続、SONYのプリメイン
SPリベラメンテ、廉価CDプレイヤーというラインアップで
鳴らしはじめました。
驚きました! とても今までのLS3/5Aとは思えないほど実に
美しい音になりました! SPA-7 ものすごい効果です!
音全体が澄み切って、空気感がまるで違います。
音楽が空気の中に充満して、楽器が立体的に浮き上がります。
しかも、それぞれの楽器の存在感が明確! だから音楽の
響がものすごく美しい。空間の中に楽器が立体的に存在して、
空中のあちこちから楽器が鳴っている感じと言えば良いのか、、
少し前まで、このSPにスーパーツィターをのせていましたが、
SPA-7を付加したことで、高域まで澄み渡り、スーパーツィター
の必要性を全く感じません。高域だけでなく低音域を受け持つ
楽器の音も明確に出てきます。
RVウィリアムスの「揚げひばり」のバイオリンの美しさといった
ら今まで聞いたことがないくらいの美しい響き、、、
ジョシュアレッドマンのサックスも生々しいし、
ダイアナ・クラースのボーカルとピアノが、今まで聞いたことの
ないように生々しく瑞々しく美しい!
つい先日までこのスピーカーに感じていた音の歪感が全くなりました。
おどろき以外の何ものでもありません!
音楽がストレートに伝わってきます。まさしく快感です。
さらに音の硬軟のバランスが絶妙で、硬い音は固く、柔らかい音はやわら
かく、、しかもフォルテシモでも、音がうるさくなることがない!
上のラインアップは、それぞれ20年以上も前の機器。それでも
これだけ美しく音楽が鳴るのは驚きです。もちろん写真のとおり
SONYのアンプにVRA-7を装着しています。
SPA—7無しで、このアンプとLS3/5Aを直結していた
ときVRA-7を装着すると、高域がザワザワしたため、実は取り外して
いたのです。しかし、SPA-7を挿入し、VRA—7を改めて装着すると
ほんとうに素晴らしい響になりました。これは、ふたつのアイテムの
相乗効果だと断言できます。
最近、音の様子を表すのに「オーガニック」という言葉を聞きますが、
有機的な音のことを言うのであれば、上の音は、まさにオーガニック。
人口的なところがまるでなく、音楽が活き活きとして、聞いていて感情が
揺さぶられます。
春のぼんやりした天気では、遠くの景色がぼんやりして見えます。
しかし、めったにないほど空気が澄んだ日は、向こうの山々の細かい部
分まではっきり見えて、全体の風景までが、いつにもまして美しい==そんな日
があります。
SPA-7の効果は、まさにこのような効果です。あらゆる音の歪を
さっとひと吹きで取り払い澄み切った、瑞々しく美しい音楽風景を
リスナーの眼前に表出してくれる。
そして、何より音が気持ちがよい、聞いていて清々しい気持ちになります。
昨晩、結線して3時間ほどでこれだけの効果です。これからどうなるのか
想像もつきません。
今、うちのメインスピーカーは紆余曲折を経て、イギリスの設計者が
つくったフルレンジスピーカーに落ち着いています。設計者によると
20年にわたる設計と試聴の結果やっとできたとのことで、確かにフル
レンジとは思えない音で鳴ります。設計者がほぼ完ぺきに近いと豪語
する、このスピーカーにSPA−7を付加したらどうなるのか、、とて
も楽しみです。
また、ジャズ再生用に導入したJBL−4312もありますので
こちらに付加したらどうなるのか、、わくわくします。
とりあえず初日の印象を送ります。なにしろ久しぶりに興奮気味で、
支離滅裂な内容になりましたが、ともかく急ぎご報告いたします。
SPA-7。実にすばらしい! これは芸術品です!
ブラボ—! ブラボー!
2023.3.2
知人の音楽家が中日新聞に書かれた記事である。明日に向かって撃ての主題歌の作曲家が亡くなった。何度も観た映画だった。記事には音楽への愛情が滲み出ている、音楽理論と音楽への愛は共存することが出来るのだなと感動した。
2023.3.1
KTさん流バイワイヤリング接続の続報
バイワイヤリングでのSPA-7の接続方法をいろいろお試し頂き、バイワイヤリング接続をされている皆さんに貴重なアドヴァイスをして下さったKTさんが続報を下さったのでご報告しなければいけない。インフラノイズとしてはバイワイヤリング接続で2セットのSPA-7を使用することは私の考えからの判断でお勧めしなかった。いくら音質アップに貢献出来ると言っても、けっこう高価なアクセサリーだし一度に2セットものご購入を勧めるのはインフラノイズポリシーに反するし、また改善の度合いというのは個人の感覚で有り万人に通用するものでは無い。したがって以下の情報はインフラノイズとしてのお勧めでは無く究極のバイワイヤリングの方法の一つとして参考と考えて頂くと有難い。
バイワイヤリング接続でSPA-7を使用することで最良の音質を得るにはスピーカーケーブルを2本から1本に戻してSPA-7を経由してからバイワイヤリングを行うのがベストという結果を見つけてくださった。スピーカーケーブルが2本になることと、スピーカーユニットどうしの干渉が少なくなることのどちらを取るか?もちろん理論的な答えは無いのでヒアリング結果だけだ。SPA-7無しでのバイワイアリングでは当然、スピーカーシステムの設計からしてバイワイヤリングの方が優れると思う。また結果でも殆どの場合そのようになると考える。しかしSPA-7の場合は想像どおり異なった結果となった。
以外な結果では無いがKTさんはよくもまあ頑張って結果を出されたことに関心するし、有難く思う。私一人で無くバイワイヤ仲間の皆さんにもだ。
最初はせっかく購入頂いたもう一台のSPA-7だが無駄になると思い、すぐにKTさんに返品頂くことを提案した。しかしKTさんはまた別の方法?マルチ接続?のために置いておくと言われる。これではまたもやインフラノイズポリシーに反する、今や道楽ビジネスで有り、普通の経営?には非ずモードにとっくに突入済であるし。困って悪い頭で考えた。そして提案してみた。シングルワイヤリングでのバイワイヤリング?、いやシングルワイアリングでのバイワイヤもどき?、これも言葉が悪いな。
結果上手く行ったのがシングルワイヤリングで2台のSPA-7によるバイワイヤリングだった。バイワイヤリングの皆さん、私が直接聴いたので無いのでお勧めしません。しかしSPA-7開発者としてはうれしい結果です。理屈でも納得出来ますので驚いてはいません。
この一連の結果からして頭に浮かぶのは市販のスピーカーシステムでは飽き足らず、優秀な単体スピーカーユニットを選びマルチアンプシステムを追求なさる方のことです。バイワイヤリングでも問題を出すスピーカーケーブルなのに各ユニット、片CHに3本から4本とのスピーカーケーブル。バイワイヤリングの主な動機である各帯域のスピーカーユニットどうしの逆起電流の干渉は無いし、ネットワーク素子による音質の害も無い、しかしスピーカーケーブルの複数化とメインアンプの複数化により発生する問題。マルチシステムの構築はスピーカーメーカーの技術者が一つの箱型スピーカーを仕上げるより遥かに難題と思われます。
でも今はスピーカーアキュライザーが救世主となるか?
いけないまた宣伝してしまった、ポリシーに反するぞ。
KTさん有難うございました。以下KTさんからの貴重な情報です。
秋葉社長様、見落としていた結線方法をご教授頂きありがとうございます、さっそく実施致しました。
SPリベラメンテを傷つけずに二股にするにあたり手元にあったもので仮配線の形で実施しとても推奨できる形ではありませんが、秋葉社長様がSPA−7出力側からの1系統のみの配線にこだわられた理由が良く分かりました。バイワイヤリングSPにはSPA−7は2セット必要ですとはっきり断言できる改善効果がありました。
再生開始すると赤黒2本出しには無かったエアー感をまとった声が現れ、柔らかさを感じるとともに同じ曲、テンポのはずなのにゆっくり落ち着いた時間が流れ、騒々しさだったり悪い意味でのモニター感も無くなりました。また、これまでのインフラノイズ様製品の使用により抑えられているのですが違う位置に複数ユニットを持つトールボーイなので、他に所有の同軸やフルレンジのSPに比べ定位が安定しない傾向があったのですが、定位が暴れる事が皆無になりました。SPA−7では赤黒2本出しのわずか30cmですら許容できない精度での調整が行われている事が分かり、改めてSPA−7が手元にある幸せをかみしめると共に、インフラノイズ様への信頼が高まりました。とはいえ、1セットで良いはずのSPA−7が2セット必要という結論になってしまい申し訳ありません。
以上、ご報告申し上げます、よろしくお願いいたします。
2023.2.27
KTさんから試聴感想を頂いた、バイワイアリングのために2セットも購入頂いた。しかしインフラノイズとしてはバイワイアリングのスピーカーシステムでのSPA-7の使用はバイワイアリングはやめてシングルワイアリング接続で一台のSPA-7の使用をお勧めしている。絶対にだめだというのでは無くもちろんケースバイケースで最終ヒアリングで決定するしかない。しかしKTさんは初めから2台の注文をなさった。そして今回バイワイアリングを現在行ってる方の為にいろいろの接続を試みて下さった。
バイワイアリングについて私の考えを書いてみる。SPA-7を使用しない場合でのバイワイアリングに付いてはどちらが正しいとかとは言えない。全て使用する機器、ケーブル、スピーカーの設計が関連するので結果だけが大切だ。結果は考えずその動作の違いを言うとバイワイアリングはスピーカーケーブルが二組必要だ。二組あるのでいくら同じケーブルで長さが同じでも振動のモードがわずか異なる。頭で考えると二重の音になりそうだが比べても分らないかも知れない。しかしスピーカーユニットの回路どうしが切り離される利点がある。回路どうしが近いと必ず干渉が起こる。スピーカーユニットは逆起電流を発生する、互いに干渉して信号に無い波形が音に乗る。オーディオ的に考えてもバイワイアリングが有利と思われる。しかしシングルワイアリングはスピーカーケーブルの干渉は無い。なぜかオーディオ的なメリットはバイワイアリングに負けるが一本のケーブルの方が音楽的な変化が少ない。多分倍音の乱れだけを比べるとシングルワイアリングの方が有利なのかも知れない。オーディオ的な改善についてはユニットどうしの干渉の方が害が大きいのだろう。マルチアンプでスピーカーシステムを構成するメリットはネットワークの素子の害(エナメル線の音、コアの音、コンデンサーの音などマイナス要因有り)が無いこともある。しかしスピーカーケーブルの複数化とアンプなどの音質の違いが加わる。理屈だけで比べるのは難しい。
SPA-7の使用時は別だ。スピーカー端子の直前にSPA-7を設置してSPA-7の出力端子に出る信号はオーディオシステムの中でも最高の状態になっている。その信号をロス無くスピーカーに届けるには出来るだけ短いケーブルで接続するしか無い。こういう訳でバイワイアリングでのSPA-7を2台使用するのと、シングルワイアリングに変更して1台のSPA-7で済ますのはどちらが良いかヒアリングの結果でしか無い。メーカーとしては安全な1台の使用をすお勧めするのはこう言う理由からである。
KTさんバイワイアリングの皆さんのために試行錯誤頂き感謝します。後一つ試して頂きたいのはシングルワイア接続で2台のSPA-7に接続し、各SPA-7からスピーカーにバイワイアリング接続してみる方法が考えられます。やってみないと結果は解りません。よろしくお願いします。
長くなりましたがKTさんの貴重な試聴感想を以下御紹介します。
とりいそぎテクニクスSBM−1000にて確認を致しましたところ、(3)バイワイヤリング(2セット使用)<(2)シングル(High側に接続、SP付属ショートバー使用)<(1)シングル(アンプ〜SPA-7間)、ショートバー廃止、SPA−7より配線2本出し等距離接続(バイワイヤリング)の順で、良好な結果になった事をご報告致します。
SP付属ショートバーの類は取り外し、下取り等の為に保管頂く事をお勧めします、Low側の逆起電力がSPA-7を経由せずHigh側に直接流入してしまい効果が減じる為に音楽性が損なわれます。バイワイヤリングできるスピーカは原則バイワイヤリング接続すべきであり、スピーカから見たバイワイヤリングの先がアンプSP端子からSPA-7のSP端子に変更されるという事です。結論としてバイワイヤリングのSPをお持ちのお客様におかれましてもSPA−7の購入は1セットで良く、安価な細いツイストペア配線のご準備、無ければご自身でツイストすれば、快適なオーディオ再生が得られる事を、ご報告致します。
とはいえ配線焼損のリスクを避けつつ音色の付加を最小限にとどめる為に安価な測定器用バナナプラグ(サイズが複数ありますので確認の上購入して下さい)を使用しAWG16程度のケーブルを使われた方がより安心でありますので、細い配線の使用はあくまで自己責任でお願いします。SPA−7はSP後方、フローリングにカーペット敷の床の上に置いただけで特に凝った設置方法は試していません。
まずは手持ちのウエスタンAWG16のSPケーブルを30cm程度に揃えて4セット用意し(3)の接続をし、あまり音数の多くない女性ボーカルを再生した処、ボーカルに高域の伸びを確認し、雑味の無いクリアなコーヒーのイメージを感じつつ、もっと良くなる予感がしました。
次に(1)の接続を考えたのですが、SPAー7の端子穴には2本のAWG16は入らない事に気づき、やむをえず(2)の接続をし同じ曲を掛けるとボーカルに芯が入り、濃ゆいのに嫌味でないコーヒーのイメージに変化しました。しかし(2)の状態で複数の曲を掛けているうちに、曲によってはバランスがおかしく、オケの音量が大きくボーカルが引っ込む状況でまとまりが無く各パートがバラバラに鳴っている感があり、オーディオ的に良くなっているのに音楽的には後退するという、いつものインフラノイズ製品とは違う感じで、これはショートバーによりLow側の逆起電力がSPA-7を経由せずに直接High側へ流入する悪影響と判断し、当初の予定通りの(1)の接続を行う為にでんでんタウンに細い線を探しに行く事にしました。
幸い千石電商でシールド無し赤黒のツイストペアAWG20(¥110/m)を見つけたので2m購入しウエスタンと同様に30cm程度に揃え両端を最低限ほどき大半ツイストされたまま、赤は赤、黒は黒で2本ペアでより合わせSPA−7の出力側端子に挿入し(1)の接続を試したところ激変、全ての障害が解消され、曲そのものの良さに浸れるようになり、クリアでキレがありながらコクがある(2)と(3)の良いとこどりをしたコーヒーになりました。例えると(3)バイワイヤリング接続時は2枚のOHPを重ねて投影している感じで、きちんと合わせたつもりでも微妙にズレていたり、そもそもOHP自身がコピー時にわずかな歪みが生じていてきちんと合わさらず2重になっていたのが(1)の接続で解消され、OHP1枚のみの投影になった感覚で、ステレオ誌の言うスピーカーを買い替える前に試してはどうか?は、まさしくその通りで正しく接続できれば、特にバイワイヤリングのSPは別物に激変します。
さて、音楽を楽しむ準備が整いましたので検証用のYoutubeを閉じ代わりにKORG社AudioGateを開きCDリッピング音源の再生を開始、クリアで正確無比な出音でありながら艶があり、音楽は踊りだし、至高の愉悦が感じられ、確かに良質のクロックであるGPS−777を初めて自宅に導入した際の感動に近い音質、音楽質の改善効果が確認できました、音楽が跳ねます。
SPA−7は1セットで良い事が確認できましたが、良さげなAVアンプが発売されたらマルチch再生も試してみたい野望もあり、ムダにはならないようにしたいと考えています。
この度は、良いものを発売頂きありがとうございます、インフラノイズ様製品以外はチェックする事も激減しました、次の新製品(仮想アース?)も楽しみにしております、以上、よろしくお願いいたします。
2023.2.26
いつも早々と試聴感想を下さるTさんですが、SPA-7の取扱説明書の内容説明が不充分でご迷惑をかけてしまいました。大変困惑されているご様子で申し訳無く、すぐメールで連絡しました。これまでインフラノイズ製品、リベラメンテケーブルなどをご愛用頂いていたのですがリベラメンテ発売当時はオーディオケーブルはインフラノイズ製以外は音楽専用で無しとの過信で通しており、またその言葉を100%信じて頂いたTさんに取って、新製品のスピーカーアキュライザーに使用するケーブルは何でも良い、その辺にころがっているACケーブルで充分だなんて取説に書いたからこれは大変です。100%信じていた彼女が突然、とんでも無い言葉を発した!このくらいのショックだったのでしょうか、当然です。申し訳無いですみません。しかしなんとかご理解下さりほっとしました。また以前発売していた製品、ハーモナイザー、これは今回のスピーカーアキュライザーと使い方も設置場所も良く似ていますが効果はご愛用の方には申し訳有りませんが比較の対象では有りません。当時は回路内容も未完成で今から考えるとWTPと言えず、端子に接続するケーブルで結果が大きく左右されました。この問題の解決のためスピーカー側には最小限の長さのフェルト被覆のケーブルを付属させていました。この部分が曲者でケーブルを曲げても音質劣化、ケーブルが他の器材やスピーカーの箱に触れても良くない敏感な物=未完成なものでした。しかし今回のスピーカーアキュライザーは外部接続用のスピーカーケーブルの問題まではねのける位の実力が有ります。例外的にケーブルが長いのは問題が有ります、逆起電流はスピーカーのボイスコイルに出来るだけ近いところで処理すべきですから。これもまた誤解招く要因の一つでした。早速説明文は訂正しました。皆様申し訳有りませんでした。
Tさんの試聴感想で有り、ご報告でも有ります。そのまま掲載させて頂きます。
ご多忙のところ早々のご返答をいただきありがとうございました。
スピーカーアキュライザーはムジカライザー的なものであろうから片側の結線部分は製品に含まれているものと勝手に決め込んでおりましたが、実物を見て片方の線材を用意しなければならない事が分かりました。
リベラメンテシリーズに出会ってやっとケーブルの堂々巡りから解放された経験からSPリベラメンテ以外を使う事は考えられませんでしたが、注文しても直ぐには入手できませんのでスピーカーアキュライザーは当分の間はお蔵入りかと非常に残念に思いました。線材にこだわらずに接続すれば音は出ますが、折角の新製品でこれまで以上に画期的と言う事でしたので、最初からベストの状態で使いたいと思ったからです。
最初に説明書を読めばよかったのですが、製品を開封した瞬間に接続ケーブルの事で驚いてしまい上記のような顛末になりました。説明書を読むと、普通の電線で撚線でも単線でも構わないとの記載に目を疑いました。ケーブル類はリベラメンテシリーズで統一してやっと落ち着いたのに、最後の最後になってVVFの単線でも構わないのか?と理解不能で混乱し、質問を差し上げる次第となりました。このような事でお手間をかけましたが、丁寧、詳細な解説をいただき、なるほどと腑に落ちました。ありがとうございました。
アンプ側はこれまで使用していたSPリベラメンテ、スピーカー側は家庭用の電源延長線を15センチ程度に切って結線しました。これは凄いことになりました。何の根拠もありませんが、イメージとして録音エンジニアが聴いていたモニターの音、媒体に閉じ込めようとした音そのものを聴いているような気がしました。マスターテープの音は聴いた事が無いし録音現場に立ち会った事もないので単なる妄想に過ぎないのですが、あたかもその場に立ち会っているようなイメージを感じられる音の様に感じられます。
リベラメンテで全て固めて、もう十分以上の身に過ぎた音と思っていましたが、このような進展があるとは思いもしませんでした。これまでにリベラメンテシリーズの新製品が出る度に味わってきた感動や驚きが次々に脳裏に蘇ってきました。画竜点睛と言えるのではないでしょうか。これまでのリベラメンテシリーズの総仕上げとしての位置付けのように感じます。
正に至福であり、個人が自宅で得られる音響においてこれ以上のものを望む必要があるのかと言う気がしております。本当にありがとうございました。秋葉社長には今後も健康に留意されご活躍されますよう祈念いたしております。
2023.2.25
いつもジミージャズの掲示板にインフラノイズ製品について書いて頂くSさんから、今回の新製品についての試聴感想をインフラノイズブログ掲載用としてまとめていただき、届いたのでご紹介する。Sさんには長い間インフラノイズ製品を愛用頂いている。たまたまSさんが小口径のフォスタースピーカーユニットをお使いであることを知り、私がスピーカーの改造にのめり込んでいた時期だったことも有り、手元にあるWTP化した試作ユニットをお使いにオリジナルと交換する提案をしたらすぐに賛成の答えがきた。間も無くスピーカーシステム全体をWTP化しない限り、世界最高クラスの再生音は不可能と知り、残念にもインフラノイズが企業としてスピーカー製造販売することはもはや遅すぎて(私の総合的能力)ほぼ絶望的となった。その後WTPスピーカーの再生する音と相似の再生音が他の方法で可能とならないかを試行錯誤した。結果幸運にも完成したのがスピーカーアキュライザーである。WTPスピーカーが無くても良いのかというとそうでは無い。スピーカーアキュライザーがあればあるレベル以上のスピーカーならWTPスピーカーの再生音に9割がた近づくことが可能となった。スピーカーシステムを私が販売出来なくても、WTPスピーカーに劣るとも劣らないものは存在する。数少ない東独製のスピーカーユニットのいくつかはWTPスピーカーそっくりの音がする。不思議なことにある東独スピーカーやWTPスピーカーをSPA-7と組み合わせることによる音質向上は頭打ちにならないのも残された謎だ。音楽には終着点は無いのだろうか?
以下Sさんからの試聴報告を御紹介する。
SPA-7の効果を言い表すなら、「現用システムの終着点まで一気に連れていかれる」という言葉になるかと思います。
音は間違いなく一変しますが、音がどうこうというレベルでは語り切れず、さりとて、音楽が・・・と言うのもおこがましい気がしています。わが身を取り囲んでいる音の景色の中にいて絶句するしかありませんが、そこを何とか表現してみたいと思います。
まず、私の使用環境を大まかにお伝えすると、ファイル音源のネットワーク再生、スピーカーシステムはFostex 206E・ダブルコーンの20㎝フルレンジユニットを使った50ℓトールボーイ・バスレフ型、となります。SPA-7は、スピーカー端子からぶら下がる状態で接続し、出力端子とスピーカー端子間には、スピーカーの内部配線材と同じ線材を15㎝に切って使っています。
接続直後にヴァイオリン曲を流しましたが、正直、さほど変わった気がしませんでした。一曲聴いているうちに、つないだばかりで音が少し曇っているものの、充分に美しい音質と感じられるようになりました。ターンテーブルアキュライザーを初めて聴いた時のような音楽表現の深みを感じたので、いくつかソースを入れ替えて聴く中で、どの音源でも表現が深まって聴こえているのを確認して、初日の音出しを終えました。
二日目、さらに三日目と、音の「出方」が目に見えて良い方に変わっていき、驚きの内に心の底から湧いてきたのが冒頭に述べた言葉です。
さらに具体的に書いていきますと・・・
音のピントが合うにつれて、音の芯と共に精妙な響きが現れ、どの楽曲でも音が鮮烈かつ骨太に聴こえ、表現の幅が格段に広がり、演奏の細かな表情が増し、実演を聴いているようなスケール感を感じます。楽音の音程感やハーモニーやリズムも申し分なく、不満が出がちな低音部でも、深々と沈み込みつつ、文句なしに良く歌います。合わせて自然な定位感が出て、我が家では、静まって奥深い背景の前に、より広くなって、わずかにリスナーに近づいた感じで音場が現れました。声や楽器の音色が、自然でかつ美しく色彩豊かで、オーディオ的にも優れた音質を感じますが、それすら気にならないほど圧倒的な表現の豊かさで音楽がスピーカーからとうとうと流れ出てきます。
とにもかくにも・・・楽曲・ジャンルに関わらず、心をわしづかみにされます。
自分のオーディオ装置が出す音から、これほどの音楽的な変化を一気に味わう経験は初めてでしたし、そこにぎっしり詰まった音楽的要素のすべてが美しく調和して品格を備えて魅力的に聴こえてくる様は、まるで奇跡でした。もっと音を良くしたいという欲望が憑き物が落ちたように失せて、心からの喜びに満たされて、ただただ音楽に浸ることができました。
SPA-7の魅力は、こうした「満足感」と、もうこれ以上は要らないという「安心感」にあると思います。これまでのリベラメンテシリーズやアキュライザーシリーズで感じてきた数々の驚きの先には、いつもおぼろげに”目的地”が見えていましたが、「ついに今、そこに立っているんだ」という実感を味わわせてくれたのがSPA-7です。
秋葉社長が「これでオーディオを辞めると言い出す人が出てきたらどうしよう」と書いていたのはこの感じだったのか・・・と合点がいきました。実際にそういう人が出ると思います。何なら私が言い出しっぺになりましょうか?
2023.2.24
Wさんからスピーカーアキュライザーの試聴感想が届いた。Wさんは作曲家だからオーディオ雑誌のライターのようにオーディオ的に音がどうなったとかの表現は殆ど無い。指揮者で音楽評論家の宇野功芳さんにも親しくして頂きインフラノイズ製品の試聴感想をよく書いて貰ったものだ。しかし知る限り音楽家は論理的説明が苦手だ。インフラノイズ製品がなぜ音楽再生に効果があるのか?とか疑問に思われる方は無かった。マイナー製品だからで無く、音楽家は理屈が大事だと思っておられないのだと思う。ただ結果を正直に受け入れられる人はオーディオ専門家より遥かに多い。天は二物を与えずなのか?しかしWさんは全く違う、作曲家だったら誰もが理屈で音を説明出来るかというとそうでも無いのだが、音楽理論の本に書いてあることやバークレイ理論など、音楽の成り立ちを理解して無いと作曲はやめた方が良い。もちろん作曲家で無く物理学者でもインフラノイズ製品がなぜ他のオーディオ製品と異なり音楽再生に効果があるのかは考えもしないと思う。未だにストラディヴァリウスやガルネリウスの秘密はニスに有りとか、そっくりのコピーを造って秘密を探ろうとしている位のレベルだからだ。
知る限りWさん以外にはインフラノイズ製品を音楽的に説明出来る人はいないと思った。デジタルとアナログの音質の違いも説明出来ないのが現状、オーディオで音楽的解析の出来る人を全世界探しても、まず見つからないに違い無い。7番目の音が主音に引き寄せられるなんて表現をすぐに理解出来る人が何人おられるのだろうか?
ぜひこのことを頭に置いて以下、WさんのSPA-7の試聴感想を読んで欲しい。
スピーカーアキュライザー
今回のスピーカーアキュライザーは今までのアキュライザーの中でも突出した効果がある。
またオーディオにおける音楽の表現とはいったい何なのかといった事を改めて考えさせられた。
楽音には多くの倍音が含まれているがこの製品には倍音がノイズによって乱されるのを防いで、音を整える仕組みがあるという。
つないだ当初はあまり変化が感じられなかったのだが、しばらくするとスピーカーの間にある音楽が展開する音場が、スピーカーの存在を離れてみるみるうちに部屋全体に拡がっていった。それと同時に低音から高音までの帯域も拡がっていく。音場が部屋の中を徐々に広がっていくのを体験するのは初めてのことだった。それとともに音圧も増して、最終的には六割ぐらいのボリューム位置に落ち着いた。しかもノイズっぽさはまるでないのである。
さらに効果が顕著だったのは表現力が増して、自然とその音楽に引き寄せられて集中してしまうというということだ。多彩な音楽の表現がそこに現れるので飽きることがない。
メロディーとハーモニーに注目してみると、そこに時間の流れとともに色濃く変化するグラデーションがある。 音楽表現の源泉は、まずは音の調性感や機能感を感じることにあると思われるが、その度合いが増すということはどのような結果をもたらすのか。
長調・短調に代表される全音階各音には、それが単音であってもその中心となる音である主音や根音からの相対的な位置によって、重みや方向のベクトルが異なっている。根音は落ち着いていて重みがある、7番めの導音は、主音に引き寄せられているし、場合によってはテンションノートとして和音に色付けする役割を担う。5番目の属音は比較的落ち着いてはいるが、4度上の根音にベクトルが向いているといったことだ。
それが連なるとフレーズになるが、低音だとベースライン、高い音だとメロディーとして働く。その中の各音に機能がありそれが時間軸上に集まるとフレーズの性格がそこに現れる。つまりスピーカーアキュライザーでの音は各音に乱れのない確かな性格がありそれが集合することで色濃い機能感が醸し出されているのである。そういった音が同時になる和音であれば、その機能感の現れはさらに色濃くなる。それが陰影のある表情につながっている。
例えばバッハの3声の音楽があれば、その独立した3つの異なった旋律が、他と混じることなくアピールして、しかも全体としては響きの充実した和声感が現れ出るのである。
もしそれぞれの旋律に表情が感じられなかったら、平面的になり分離して聴くことが難しくなるのであろう。そして聴き手の注意力は維持されなくなる。すぐに飽きてしまうのである。
この装置によって音楽がよみがえる体験ができる。そして再現された音楽空間の中に没入する極上の体験が、いつでもできるのである。
2023.2.23
遅くなりましたがスピーカーアキュライザー SPA-7の写真及び内容の説明を以下ご紹介します。詳細の発表も行っていない時点で多くの注文を頂きました。出荷は今週の日曜から始めたのにもかかわらず既に絶賛の試聴感想が届き始めております。今回は少しづつ順に御紹介していこうと思っております。よろしくお願い致します。今回発表の新製品SPA-7については不充分な運びで多くの方々にご不便をおかけしたことをお詫び致します。
スピーカー音質改善器
スピーカーアキュライザー SPA-7
スピーカーシステムの音質を今までには無かった方法で、画期的に改善するパッシブ回路を搭載したスピーカーアキュライザー SPA-7 です。
古今東西のスピーカーシステムの中で音楽的再生能力が際立って高く、また一般市場では最も販売台数が多かったと思える業務用モニタースピーカーはロジャースのLS3/5Aでしょうか?LS3/5AはBBCのライセンス番号でその規格に適合したものこの型番を名乗れるようですが、初期のロジャースのモデルだけが際立って高音質で他のメーカーのLS3/5Aや、ロジャースのレプリカモデルは初期のロジャースモデルほどの高評価は得ていません。初期モデル開発に係わった技術者のセンスの素晴らしさを物語っています。では世界最高とされる業務用モニタースピーカーはどんなものでしょうか?評価の高いレコードレーベルのスタジオで使用されるモニタースピーカーは殆どが特注仕様で一般市販用とは違います。各レコードレーベル独自の考えがあって色々有りますがカッティンマシンで有名なノイマンのモニタースピーカーや東独のシャルプラッテンで使われていたシュルツモニターが有名です。しかしこれらは残念ながら現実での入手は極めて困難です。この業務用モニタースピーカーとLS3/5Aを比較すると音楽的再生能力にはかなりの差が有ります。BBCモニターはLS3/5A以外の型番の大型モニターを含めて優秀なモニタースピーカーには違い無いのですが、BBCは放送局であってレコードレーベルでは無いのでシビアな要求がなかったからでしょうか?一説には男性の声の再生の忠実度に重きを置いたとのことです。同じ業務用モニターのレーベルスタジオで使用されたシステムとは音楽再生において大きな差があるのは確かです。これは純粋に音楽を楽しむ方には大変残念なことです。レコードのラッカーマスターやマスターテープ、またプロモ盤やオリジナル初期プレスと一般販売用のレコードの間に大きな差があるのと同様にどうしようも無いことだったのかも知れません。
この現実の悔しさを何とか出来ないのか、ロジャースのLS3/5Aやタンノイ、グッドマンその他の音楽再生能力での評価の高い名器をお使いの方々でも、レーベルメーカーのモニタースピーカーのような再生が出来ないのかと悩んできました。今回やっとこの難問を解決することが可能となりました。新製品スピーカーアキュライザーがそんな奇跡を起こします。ご愛用のスピーカーシステムの入力端子の直前に設置するだけです。コストパーフォーマンスははかり知れません、音楽的で評価の高いスピーカーシステムをお持ちの方なら、それが高価なタンノイやドイツの名器で無くても心配は要りません。SPA-7がオリジナルLS3/5Aのレベル以上の音楽再生をお約束します。
SPA-7スピーカーアキュライザーはアンプ出力信号に混入したノイズの時間軸と位相のズレを補正整合させるディレイラインです。わずかの遅延ですので周波数特性劣化や位相変化は有りません。トランスのように周波数特性を劣化させる要素が無いだけでなく、アナログ信号への色付けも有りません。アナログ信号を変形すること無く混じり込んだノイズ成分だけを無害にするだけです。SPA-7の無い状態ではこのわずかなノイズ成分は高次倍音を変化させるので、元の演奏には存在しない倍音を知らぬ間に付け加えていることになります。例えば超高価ハイエンドシステムでウイーンフィルの素晴らしい弦の音がまるで一般オーケストラのそれに聞こえてしまうのは信号が変形するのでは無く、ノイズ成分のいたずらだとお考えください。今まではこの有害なノイズ成分を減らす方法としてLCやトランスで高域をカットする方法で大きな効果が有りました。しかし通常のLCやトランスでは固有の音色が害になるので、高価なヴィンテージ品を使うことで高域の減衰を目立たたなくしてきました。聴感上、信号の高域の劣化については打つ手は無くヴィンテージオーディオにはどうしても狭帯域感が残ったのです。スピーカーシステムに接続するだけでドラマチックな音楽表現力が生まれます。クラシック、ジャズなど音楽ジャンルを超えての改善、グルーブ感、音の鮮度、音の力、リズム、スイング、アンサンブル、劇的に上がった音楽的改善に驚かれるのは間違いないでしょう。またアキュライザー回路に加えて超高域の有害な逆起電流を吸収する特殊な回路を備えています。この二つの回路の相互作用で通常のスピーカーでは考えられない音楽再生が可能となります。スピーカーアキュライザー無しでは東独の天才が造った業務用モニター以外では到達出来なかった世界は越えられません。ついにスピーカーアキュライザーが世界中の音楽ファンに奇跡的な再生音楽をプレゼントします。
ラベルを貼ってある端子側が入力端子です。また底部に小さな穴がある側が入力側です。設置はメインアンプ出力端子側で無くスピーカーシステムの入力端子側に行います。アンプ出力側に設置しても音質向上は有りますがスピーカーケーブルの補整と逆起電流対策には効果が有りません。スピーカーアキュライザー出力部に接続するスピーカーケーブルは必要最小限の長さにしてください。使用するケーブルはご使用中のスピーカーケーブルと同質のものか、特に音質の考慮がなされていない一般用電線、ACケーブルやビニール単線を軽くツイストしたものなどをご使用ください。高音質のオーディオ用スピーカーケーブルの必要は有りません。オーディオ用のスピーカーケーブルは出来るだけ使用をお控えください。インフラノイズ製のリベラメンテの併用は問題有りませんが、SPA-7端子出力からスピーカー端子までは出来るだけ短い長さでごく一般的なACケーブル、ビニール線をお使い下さい。既にインフラノイズ製リベラメンテでケーブルを統一されていても最小寸法1.3mのリベラメンテ部分のを追加する必要は有りません。配線はスピーカー内部のユニットへの配線と同じように捉えて下さい。SPA-7出力端子からスピーカー端子までの配線が長くなるとスピーカーシステムからの逆起電力の吸収が不可能になりますのでSPA-7の効果は半減します。もちろんSPA-7をスピーカーケーブルのアンプ出力側に設置しても音質向上は有りますがそれはSPA-7の能力の部分的なものとお考え下さい。
設置場所についても特に指定は有りません。端子から吊り下げた状態でも、床に設置した状態でもかまいません。スピーカーの設置についてですが、スピーカーアキュライザーの使用無しの時よりも高音、低音の伸び、音場はかなり変化しますので場合によってスピーカーの設置を見直すことでさらなる再生音の向上があると考えられます。SPA-7の天板や底板にダンプ材、重量物、木材、音質対策シート(インフラノイズ製も含む)、ノイズ吸収テープなどは絶対に使用しないように願います。他のスピーカー用アクセサリー、例えばスピーカー端子に繋ぐインピーダン補整素子やインフラノイズ製のハーモナイザーなどとの併用は絶対に行わないでください。スピーカーに仮想アースなどを繋ぐこと、スピーカーケーブルインシュレーターの設置は行わないでください。インフラノイズ非売品ケーブルチューナーについては問題は有りません。
スピーカーアキュライザーの下にインシュレーターを置く事ですが、本機は外部振動の影響を十分考慮されており回路はフロートされています。インシュレーターの上に置くことは推奨しません。インシュレーター固有の音色がSPA-7の整音を壊すことになるからです。厳密な整音を行っていますのでインフラノイズ製のインシュレーター等も併用しないで下さい。
スピーカーアキュライザーの2セットの直列使用は行わないでくさい。マルチシステムやバイワイヤリング接続で複数の使用は問題有りません。低音用スピーカーにも有効です。またこれらのシステムでスピーカーアキュライザー1セットだけの使用の場合には中音スピーカー、あるいは高音スピーカーにご使用ください。バイワイヤリングの場合はシングルワイア接続に戻してSPA-7は1セットのみご使用になることをお勧めします。
SPA-7の効果ですが音楽的再生の向上についてはあらゆる音楽要素に有効で劣化するところは有りません。あえてオーディオ的にSPA-7の効果を表現してみます。かなり誤解を招く可能性のある表現になってしまうのを御承知になり以下をお読み下さい。デジタル機器でクロックを交換することで得られる改善のような効果が有ります。まるでスピーカーに高精度クロックを繋いだような感じです。デジタル機器のクロックを交換することで音質向上はあるが、元の録音の音質を変化させることも有ります。SPA-7のクロック改善と似た効果は元の録音の音質は変化させません。優秀なスーパーツイーターを付加したような高音の伸びが得られます。クロック交換と同じくツイーターの付加は和音再生能力を劣化させることも多いですが、SPA-7は和音再生能力と高域の伸びの関係を崩しません。大口径のサブウーハーを追加したような効果も有ります。サブウーハー追加は殆どの場合オリジナルスピーカーシステムのバランスを崩し、ハーモニーの再現性を劣化させます。SPA-7はサブウーハー追加時の低音の伸びと同時に音程感も向上、バスのメロディーが聞こえやすくなります。どのようなデジタルソース、Youtubeからハイレゾ、DSDまでデジタル音が減少、アナログ再生と錯覚するほどになります。これらのソースが同じにように聴こえるのでは無く、今まで聴きづらかったソースでも音楽的な再生となります。矛盾するようですがソースの優劣は今迄より以上に把握出来るのに、音楽的再生はどのソースでも合格レベルであるとのマジックが起こります。名器のスピーカーの持つ個性、優秀性が今まで以上に現れます。どんなスピーカーでも同じ音にしてしまい個性が消えるのでは無く、個性の中で音楽再生、演奏再現が向上します。柔らかい音はさらに柔らかく、力強い音はさらに力強く音楽表現、演奏のダイナミックレンジが拡大します。
ボックスは整音の都合で接着されています。裏ブタのネジを外して、開けようとすると内部回路とボックスが破損しますのでご注意下さい。
[規格]
● 内容 2セット入り
● 外形寸法 45mm X 93mm X 203mm
● 重量 240g
●構造 振動吸収フローティング構造、 左右入力端子、左右出力端子
●価格 \108,000.-(税込み)
2023.2.19
Mt-T2さんのサイトでステレオ誌にカラーで以下の紹介記事が出てたと教えられた。広告代理店に写真と価格、内容を渡していたが雑誌販売時期は忘れていた。Mt-T2さんはビックリされたと書いてあったがカラーだから驚かれたのかな?実は私も驚いたのだが、記事の内容でカラーでは無い。スピーカーアキュライザーの効果はオーディオ的なものでは無くて再生される音楽について絶大な効果有りと言ってもオーディオマニアの方には何のことか解らないに違いない。半分以上の道楽商売の今でもオーディオメーカーなので仕方無く1月20日のブログでオーディオ的な効果を書いた。有難いことにステレオ編集部さんは試聴された結果、オーディオ的効能を書いて下さった。音楽的にどうなったとはやはり書いてはおられない。
最後にスピーカーを買い替えるならこれを一度聴いてからにしたらどうかと書かれている。これにはびっくりした、こんなことを書かれてもよいのだろうか?スピーカーメーカーが困るし,オーディオ経済界?にもマイナスとなる。でも本当のことだからよく書いて下さったと感謝している。読まれた方がご自分の100万円のスピーカーを300万円の上位モデルに買い替えるよりスピーカーアキュライザーの方が効果有るなんて絶対に考えないだろうから、また取り越し苦労だった。しかし転んでもただでは起きぬインフラノイズ、良い宣伝文句を思い付いた。
10万円のスピーカーや自作スピーカーをお使いの方は憧れの100万円スピーカーに買い替える前にスピーカーアキュライザーをお聴きになればセコンドカーは目の前に有るのが分かるでしょう。
2023.2.24
追記:その後SPA-7の入手を楽しみに待たれているHさんからメールが届いた。SPA-7の再生音についての第三者情報は今のところステレオ誌の編集さんのコメントだけだが何度読んでも、さすがプロだと思える感想と思う。特に最後の部分に筆者の気持ちが良く表れているとのこと。
それでもう一度記事を読み直してみた。失礼をお許し頂きインフラノイズ流?の少し毒の混じった翻訳をしてみた。
>音像の周りにまとわりつくような、ふわふわと漂っているような音が減ってかなりすっきりした印象に。一聴すると細身になったようにも感じたが、各楽器の姿がよく見えるようになり、(省略) これまで意識していなかっチェンバロの音がはっきり耳に届いたことに驚く。
(訳)すっきりした印象になり、細身な音になり楽器の姿が色濃く見えるオーディオ機器はたくさんあるが、チェンバロやギターのような生演奏では音量の小さな楽器が、このような合奏の中ではっきり聞こえることは一般のオーディオ装置では経験出来ない。生演奏ならごく普通のことなのだが。
>興味深いのは、弱音が静かになって全体のエネルギー量が減ったように思えたが、ffではしっかりとエネルギーを感じられたこと。
(訳)全体のエネルギー量を減らし、再生音が静かになる再生機器はたくさんある。しかし弱音が静かになると同時に強音をさらに強くすることはオーディオ機器ではエキスパンダーを使用する以外不可能である。しかしこのエクスパンダーは曲者で部分的に上手に使う以外は音楽的に聴くに耐えない不自然な再生となる。音楽演奏にはこのように矛盾した相反する要素が必ずある。両者を矛盾無く再生するには元の演奏にオーディオ的に色彩や倍音を変化させず忠実に信号を通すしかない。しかしこれが一番難しいことである。以前から色付けの無い再生、何も付け加えること無く同時に失いもしないと宣伝して、高忠実度再生、Hi-Fiをうたいながら実はそうでないオーディオ機器がどれほどあったのだろうか?
>そういうわけで、音がモヤモヤしていたり、音像が膨らんだり、なんとなくすっきりしないと感じている人は、スピーカーを替える前に、一度試してみる価値があるだろう。
(訳)再生音が一般のどのような高価な最新のスピーカーでも何となく不満な方は次々買い替えるのでは無く、入手がとても困難なレコードレーベルのモニター室で使われる業務用のモニタースピーカーを使うしか無い。一般市販も目的に入れた著名なモニター(モニターには違い無いが、ただ量産して一般市場でも入手可能な有名なブランドはかなりある。それらが全て良くないのでは無く、中には少ないが良いものもあるので誤解無きよう)現実的にそれらの世界一クラスのスピーカーシステは入手不可能なので、残る方法は今回見つけた驚くべき製品、スピーカーアキュライザーを使用するしか方法は無いと断言する。
(文責は全てSPA-7開発者一人に有ります)
毒はあっても、他者を気づ付けないように書いたつもりです。最高クラスのレーベルモニター(一般的なスタジオモニターでは有りません。)で無くてもウエスタンや東西ドイツ、英国の名ユニットや完成された音の名も無いユニットをお使いでも使いこなしの技術と音楽のセンスがあればレーベルモニターの音に近づけることは不可能では有りません。しかし歴史あるレーベルの音にかかわった凄い方達のたどり着いた終点を見るのはエベレスト登山のようなことだと感じます。最後は強烈な毒で終わり申し訳有りません。
2023.1.20
新製品スピーカーアキュライザーの部品は入荷したが二次加工が残っている。お待たせした皆様にすぐにお届けするのは難しいのだが必死で頑張っていることをご理解ください。申し訳有りません。
いつもは早めに出す新製品のコンセプトだが遅れているのに資料だけ先にというのに気が引けてこれも遅れている。
発売は一応2月上旬としたが資料もまだ出来上がっていない。値段は左右ペアで10万円位、小さな箱型の形状である。
これを接続するだけでスピーカーが生れ変わったようにことになる、超一流のレーベルのスタジオモニターSpeakerのような音が出る。ではどう変わるのか?とにかく再生される音楽が素晴らしいなんて触れ込みはもはやオーディオメーカーでは無い。まるで危ない催眠商品??みたいなセリフだ。ただ新製品スピーカーアキュライザー SPA-7は音楽的な再生をお約束しますだけでは誰も納得してくれないのは当然だ。どうしようか?仕方無く以下の表現でお許し願いたい。オーディオメーカーの端くれなのです。
以下無理やり考えたオーディオ的表現の製品についての紹介です。
SPA-7の効果ですが音楽的再生の向上についてはあらゆる音楽要素に有効で劣化するところは有りません。あえてオーディオ的にSPA-7の効果を表現してみます。かなり誤解を招く可能性のある表現になってしまうのを御承知になり以下をお読み下さい。デジタル機器でクロックを交換することで得られる改善のような効果が有ります。まるでスピーカーに高精度クロックを繋いだような感じです。デジタル機器のクロックを交換することで音質向上はあるが、元の録音の音質を変化させることも有ります。SPA-7のクロック改善と似た効果は元の録音の音質は変化させません。優秀なスーパーツイーターを付加したような高音の伸びが得られます。クロック交換と同じくツイーターの付加は和音再生能力を劣化させることも多いですが、SPA-7は和音再生能力と高域の伸びの関係を崩しません。大口径のサブウーハーを追加したような効果も有ります。サブウーハー追加は殆どの場合オリジナルスピーカーシステムのバランスを崩し、ハーモニーの再現性を劣化させます。SPA-7はサブウーハー追加時の低音の伸びと同時に音程感も向上、バスのメロディーが聞こえやすくなります。どのようなデジタルソース、Youtubeからハイレゾ、DSDまでデジタル音が減少、アナログ再生と錯覚するほどになります。これらのソースが同じにように聴こえるのでは無く、今まで聴きづらかったソースでも音楽的な再生となります。矛盾するようですがソースの優劣は今迄より以上に把握出来るのに、音楽的再生はどのソースでも合格レベルであるとのマジックが起こります。名器のスピーカーの持つ個性、優秀性が今まで以上に現れます。どんなスピーカーでも同じ音にしてしまい個性が消えるのでは無く、個性の中で音楽再生、演奏再現が向上します。柔らかい音はさらに柔らかく、力強い音はさらに力強く音楽表現、演奏のダイナミックレンジが拡大します。